えっ、60歳超えの私でも融資を受けることはできるの!?
「かつてない融資額の大きさに驚いている。これが普及すれば、省エネリフォーム工事がかなり受注しやすくなるのではないかと期待している」
リフォーム業界では今、住宅金融支援機構が10月から取り扱いを始めた、省エネリフォーム工事を対象にした新たなリフォームローン「グリーンリフォームローン」が話題になっている。というのも、他の省エネリフォームローンと比べて、条件的にかなり使い勝手が良さそうだからだ。融資額は最大500万円と大きく、しかも住宅ローンの返済中でも利用が可能。また融資手数料は無料で担保や保証も必要ない(後述する高齢者向け返済特例を利用する場合を除く)。返済期間は10年、金利は融資申し込み時の金利で固定となる。省エネリフォーム工事の促進に繋がるのではと期待する声は多い。
さらに詳しく商品の概要を見ていこう。まず融資対象だが、融資を受けようとする本人が現在住んでいる家だけでなく、実家やセカンドハウスなども対象になる。例えば
「実家を省エネリフォームしたいが、両親は高齢なため、もしかしたら融資を断られるかもしれない」
という場合でも、親に代って融資を受けることでリフォームを実行に移すことができる。これは他の省エネリフォームローンにはあまりない特徴だ。
最大で500万円も融資が受けられる点も見逃せない。省エネリフォームのキモとなるのはいかにして家の断熱性能を向上させるかにあるのだが、壁や天井、床などに断熱材を入れるにしても、窓を二重サッシにするにしても、多額のコストがかかる。それなりの規模の一戸建であれば、100万、200万円くらいは簡単にかかってしまう。従来のローン商品の融資枠だけでは足りないことも多く、結果的に予算不足を理由に工事を諦めるという人が少なくなかった。しかし、融資枠が500万円もあれば予算不足を心配する必要はない。資金的にはだいぶ余裕をもって工事に臨めるはずだ。また、省エネリフォーム以外の工事を行う場合は、そちらも融資の対象となるが、上限は省エネリフォーム工事の金額までとなる。例えば「省エネリフォーム」にかかる費用が200万円、「その他のリフォーム」にかかる費用が300万円の場合、後者で受けられる融資上限は前者の工事費である200万円までとなる。不足分の100万円は自己資金で賄う必要がある。
高齢者向けの返済特例(ノンリコース型)も設けられている。これは満60歳以上の高齢者が対象で、申込者が全員亡くなるまでの間は利息のみを返済し、元金は申込者全員が亡くなった後で相続人が一括返済するか、もしくは融資を受けた物件を売却して返済する。万が一、売却金額で全額返済できなくても、相続人が不足分を補填する必要はない。
何から何まで使いやすい新たなリフォームローン。リフォーム業界に詳しい専門家も次のように評価する。
「特に評価したいのは、高齢者が利用しやすくした点です。子どもたちが代わりに融資を受けられるようにしている点も素晴らしいのですが、ノンリコース型の特例を設けた点も良いですね。高齢者宅の省エネ化が一気に進む可能性は十分あります」
あえて課題を挙げるとすれば、新商品の認知度をどうやって上げていくかだ。リフォーム会社は営業ツールとして是非とも積極的に活用するべきだろう。これまでよりも確実に受注に繋げられる案件が増えるはずだ。今後、どれだけ省エネリフォームが普及するか、動向が楽しみだ。
「かつてない融資額の大きさに驚いている。これが普及すれば、省エネリフォーム工事がかなり受注しやすくなるのではないかと期待している」
リフォーム業界では今、住宅金融支援機構が10月から取り扱いを始めた、省エネリフォーム工事を対象にした新たなリフォームローン「グリーンリフォームローン」が話題になっている。というのも、他の省エネリフォームローンと比べて、条件的にかなり使い勝手が良さそうだからだ。融資額は最大500万円と大きく、しかも住宅ローンの返済中でも利用が可能。また融資手数料は無料で担保や保証も必要ない(後述する高齢者向け返済特例を利用する場合を除く)。返済期間は10年、金利は融資申し込み時の金利で固定となる。省エネリフォーム工事の促進に繋がるのではと期待する声は多い。
さらに詳しく商品の概要を見ていこう。まず融資対象だが、融資を受けようとする本人が現在住んでいる家だけでなく、実家やセカンドハウスなども対象になる。例えば
「実家を省エネリフォームしたいが、両親は高齢なため、もしかしたら融資を断られるかもしれない」
という場合でも、親に代って融資を受けることでリフォームを実行に移すことができる。これは他の省エネリフォームローンにはあまりない特徴だ。
最大で500万円も融資が受けられる点も見逃せない。省エネリフォームのキモとなるのはいかにして家の断熱性能を向上させるかにあるのだが、壁や天井、床などに断熱材を入れるにしても、窓を二重サッシにするにしても、多額のコストがかかる。それなりの規模の一戸建であれば、100万、200万円くらいは簡単にかかってしまう。従来のローン商品の融資枠だけでは足りないことも多く、結果的に予算不足を理由に工事を諦めるという人が少なくなかった。しかし、融資枠が500万円もあれば予算不足を心配する必要はない。資金的にはだいぶ余裕をもって工事に臨めるはずだ。また、省エネリフォーム以外の工事を行う場合は、そちらも融資の対象となるが、上限は省エネリフォーム工事の金額までとなる。例えば「省エネリフォーム」にかかる費用が200万円、「その他のリフォーム」にかかる費用が300万円の場合、後者で受けられる融資上限は前者の工事費である200万円までとなる。不足分の100万円は自己資金で賄う必要がある。
高齢者向けの返済特例(ノンリコース型)も設けられている。これは満60歳以上の高齢者が対象で、申込者が全員亡くなるまでの間は利息のみを返済し、元金は申込者全員が亡くなった後で相続人が一括返済するか、もしくは融資を受けた物件を売却して返済する。万が一、売却金額で全額返済できなくても、相続人が不足分を補填する必要はない。
何から何まで使いやすい新たなリフォームローン。リフォーム業界に詳しい専門家も次のように評価する。
「特に評価したいのは、高齢者が利用しやすくした点です。子どもたちが代わりに融資を受けられるようにしている点も素晴らしいのですが、ノンリコース型の特例を設けた点も良いですね。高齢者宅の省エネ化が一気に進む可能性は十分あります」
あえて課題を挙げるとすれば、新商品の認知度をどうやって上げていくかだ。リフォーム会社は営業ツールとして是非とも積極的に活用するべきだろう。これまでよりも確実に受注に繋げられる案件が増えるはずだ。今後、どれだけ省エネリフォームが普及するか、動向が楽しみだ。