自然災害鑑定士に聞きました~台風で吹き飛ばされた屋根の修理代に280万円!?~|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2022.08.29

自然災害鑑定士に聞きました~台風で吹き飛ばされた屋根の修理代に280万円!?~

自然災害鑑定士に聞きました~台風で吹き飛ばされた屋根の修理代に280万円!?~
火災保険を利用した結果、自己負担はわずか10万円に!

 台風や豪雨が多発する夏は、自然災害による住宅被害が一気に増える時期です。みなさんは万が一の場合に備え、どんな準備をされていますか?今回は、台風で大きな損傷を受けた屋根を、火災保険を使って修理した事例を取材しました。

「まさか屋根が下地ごと吹き飛ばされてしまうなんて・・・。被害にあった直後は修理に一体どのくらいの費用がかかるのかと、ものすごい不安になりました」

こう話すのは、2015年の夏に台風で自宅の屋根が吹き飛ばされる被害に遭った千葉昭雄さん(仮名)です。
 千葉さん宅があるのは愛知県名古屋市内。家は当時で築25年、建ててからそれなりに年月は経っていたものの、しっかり手入れをしていたため目立った傷み等は特にありませんでした。それだけに目の前で自宅の屋根が吹き飛ばされたときには、大きなショックを受けたそうです。
 台風被害を受けた翌日、千葉さんは屋根の修理をするため、地元の屋根工事業者に連絡をしました。すぐに駆け付けた業者は千葉さん宅の屋根の状況を一目見て、愕然としたそうです。

「被害を受けた家は千葉さん宅以外にもたくさんありました。しかし、他はみな雨漏り程度で、屋根が吹き飛ばされたのは千葉さん宅だけでした。一目見てこれは結構な大仕事になるなと感じました」

 屋根が下地ごと吹き飛ばされてしまっていたため、屋根は足場を組んで全体を新しく作り直す必要がありました。一方で、剥がれ落ちた屋根は廃棄しなければなりません。業者はすべての作業にかかる費用を280万円と見積もりました。これを見た千葉さんは

「正直、予想をはるかに上回る金額でした。本音で言えば何とか100万円以内に収まってほしかったです。しかし、かかるものはかかるのだから仕方ありません。問題はどうやってその費用を捻出するかでした」

困った様子の千葉さんを見た業者は次のように言いました。

「今回の被害は明らかに台風が原因です。千葉さんはご自宅のメンテナンスをきちんとされていたようですし、おそらく修理にかかる費用のほとんどを保険金で賄うことができると思いますよ」

 これを聞いた千葉さんは、すぐに火災保険の契約内容を思い出し、その場で保険会社に連絡を入れました。後日、保険会社の調査員が千葉さん宅を訪れ、現場を確認するとともに千葉さんに聞き取りを行いました。その結果、なんと270万円もの保険金をもらえることになったそうです。これにより千葉さんの負担は10万円で済むことになりました。業者の言う通り、修理費用のほとんどを保険金で賄うことができたのです。

「まさか、270万円ももらえるとは思いませんでした。おかげで屋根の修理だけでなく、雨漏りで駄目になった家財関係もほとんどを買い直すことができました」

 当初、屋根の葺き替え工事には3週間程度かかる見込みだったそうですが、業者が突貫工事でがんばり、2週間で完了。大きな被害を受けたにもかかわらず、台風発生からわずかひと月ほどで元通りの生活を取り戻すことができ、千葉さんはほっと胸をなでおろしたそうです。
 火災保険は火災だけでなく、さまざまな自然災害被害にも対応した万能保険です。みなさんも万が一の場合に備え、今のうちに契約内容を見直してみてはいかがでしょうか?自然災害被害に関するご相談は、お近くの全億優良リフォーム会員まで。