ご自宅をどうしようか悩んでいる方に朗報~話題のリースバックサービス~|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2021.03.22

ご自宅をどうしようか悩んでいる方に朗報~話題のリースバックサービス~

ご自宅をどうしようか悩んでいる方に朗報~話題のリースバックサービス~
売却した自宅にそのまま住み続けられるって本当なの?

 最近よく、テレビCMなどで目にする機会が増えた「リースバック」というサービスですが、「聞いたことはあるけど、どんな内容なのか詳しく知らない」という方も多いはず。今回は、「リースバック」の仕組みやメリット、デメリットなどについて、実際にサービスを利用されたという方の体験談を交えて解説します。

 埼玉県所沢市に在住の近藤明正さん(68)。すでにお子様は家を出ているため、現在は奥様と2人で、今から25年前に住宅ローンを利用して購入したという一戸建てで暮らしておられます。しかし、実はこの家、今は近藤さんの持ち物ではありません。所有者は都内の不動産会社で、近藤さんは家を売却した後、そのままその不動産会社からもとの家を借りて暮らしておられるのです。なぜ、こんなややこしいことをしているのでしょうか?
 近藤さんはもともと、一人息子の彰浩さんに家を譲ろうと考えていました。しかし、彰浩さんは鎌倉で飲食店を経営しているため、家を継いでも、所沢に戻ってくることはできません。結局、売却、賃貸など、さまざまな方法を検討するも、結論が出ないまま、2ヶ月ほど経ったある日、近藤さんは本屋でたまたま手にしたある雑誌の記事を読んで、大きな衝撃を受けました。そこには、「リースバック」という新しい不動産サービスのことが書かれていました。
 
「一読して、これこそ我が家の悩みを解決してくれるサービスだと思いました」

 「リースバック」とは、自宅をいったん不動産会社に売却し、その後、買い主である不動産会社に家賃を払って、もとの家を借りる仕組みです。例えば、

・子ども教育費の捻出
・住宅ローンをはじめとする各種借入金の返済
・老後の生活費の捻出
・事業資金の捻出

というような理由でまとまった資金が必要な場合に利用します。普通の売却してしまうと、もうその家に住むことはできなくなりますが、この仕組みを利用すれば、家を売った後も引っ越しする必要がありませんし、お子さんが学校を転校する必要もありません。所有者は不動産会社になるため、固定資産税の納税義務はなくなります。また、登記簿上、家の所有者は買主に移ることになりますが、表向きには何も変わりません。ですから、ご近所に家を売ったことが知られることもありません。売ってしばらくしてから、「やっぱり家を買い戻したい」となった場合、再び買い戻すこともできます。

「息子が使うことはないのだから、売却して老後の資金に充てた方が良いのではないかと思いました。妻や息子に相談したところ、2人とも賛成でした」

 早速、記事に出ていた不動産会社に連絡したところ、1週間後に最初の面談を行うことになりました。
 面談時には、「リースバック」を利用する際の条件について確認されたそうです。基本的に買い取り金額以上に、住宅ローンの残債が残っているような場合は、抵当権の解除ができないため、この仕組みを利用することはできません。近藤さんの場合は、家を購入してから25年が経っていたこともあり、残債はほとんどありませんでした。3日後には現地調査が行われ、買い取り金額や、売却後の賃料などが提示されました。

不動産会社の買い取り金額:1800万円
賃料:8万円/月

 賃料は、売却額の6~10%くらいが相場だと言われています。提示された金額は、ともに近藤さんが考えていたものに近かったため、後日、正式に契約が成立したそうです。
 たまに「リバースモーゲージ」と混同する方がいますが、根本的な考え方が異なります。「リバースモーゲージ」は、死亡時に家を売却することを前提に、家を担保にしてお金を借りるサービスで、生存中に所有者が変更されることはありません。したがって、固定資産税の支払い義務も発生します。
 将来、ご自宅をどうしようか悩んでいる方は、一度「リースバック」を検討してみてはいかがでしょうか?ご興味のある方は、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談下さい。