「少人数でやっているので、集客活動に人手を割く余裕がない・・・」「広告にいくらお金をかけても反響がない。費用対効果の高い広告媒体はないだろうか・・・」等々、不動産業務にはさまざまな悩みが付きまとう。これらをまとめて解決できるというのが、リビン・テクノロジーズ（東京都中央区）が提供する不動産査定比較サイトを軸としたWebサービス「リビンマッチ」だ。
国内産業は今、少子高齢化の影響で極度の人手不足に陥っている。特に、ネガティブなイメージが根強く残る不動産業界は、それが顕著だ。実際、優秀な人材の確保がままならず、少人数での営業を強いられている不動産会社は少なくない。
中には、人手不足を補うために積極的な宣伝活動を行っている業者もある。しかし、まともな成果を得られているのは、ごく一部だ。そもそも、インターネット検索と連動したリスティング広告は価格が高騰し、費用対効果が著しく低下しているため、中小企業は手を出しにくい。だからと言って、費用の安いものを片っ端から試すのは、「金をドブに捨てる」結果になるだけだ。0.1～0.3%の反響率があると言われるポスティングや折り込みチラシも、問い合わせが来るかどうかは、実際にやってみないと分からない。もしかしたら、まったく反響がないかもしれない。
こうした不動産業者が抱える悩みを解決してくれるのが、リビン・テクノロジーズ（東京都中央区）が提供する不動産プラットフォーム「リビンマッチ」だ。これは、戸建やマンション・土地などの売却を考えている不動産所有者が、登録されている複数の加盟店（＝不動産業者）に対してまとめて査定依頼できるWebサービスだ。オウンドメディアやSEO、リスティングなど、あらゆるWebマーケティングの手法を駆使した集客活動で、1600万件を超える年間訪問数を誇る。
不動産所有者は売却以外にも、リフォームや土地活用、賃貸管理など、10種類の問い合わせができる。登録不動産業者数は、昨年9月時点で全国約2500社（稼働ベース）。不動産売却サービスでは、一度に査定依頼できるのは最大6社まで。ユーザーは手間暇をかけずに相見積もりができ、不動産業者にとっては反響獲得サービスとして、多くのメディアに取り上げられている。
料金は査定依頼一件につきわずか1万円前後
不動産業者が「リビンマッチ」を利用するメリットはどこにあるのか。まず考えられるのが、費用対効果の高さだ。「リビンマッチ」は、利用登録自体には一切費用がかからない。掲載料金が発生するのは、一部の有料機能を使う場合を除けば、不動産所有者から査定依頼が入ったときに限られる。その金額も、1万円前後（地域により異なる）と非常に低額だ。反響の有無にかかわらず料金が発生する他の広告メディアのように、利用するだけで不動産業者の負担になることはない。昨年度の査定依頼件数は約9万件で、平均査定参加社数は２、3社。地域差があるため一概には言えないものの、単純計算すると1社に対して毎月6件前後の依頼が入ることになる。しかも、査定依頼を受けてから90日以内の成約率は44%と非常に高い。10万円分のチラシを撒いても反響が1件あるかないかと言われる昨今、これだけ費用対効果の高い広告メディアは、おいそれとは見つからないだろう。成約に至らなかったとしても、不動産資産をもつ優良顧客との接点ができることを考えれば、十分な価値があるのではないか。
また、取り引きの進捗具合やマーケティング、追客、ユーザー評価など、クロージングに至る過程を管理するための機能が充実している点も見逃せない。査定書作成機能以外はすべて、登録が完了すればすぐに無料で利用することができる。充実した機能のおかげで、加盟店は人手をかけずに効率的な営業活動を行えるようになる。特に、集客活動に人員を割く余裕のない不動産業者にとっては、最適な仕組みだと言えるだろう。加盟店の中には、「リビンマッチ」からの集客だけで、安定的な売り上げにつなげている不動産業者もあるという。
株式公開で信頼性を強化
今後は、ユーザーに対して十分な数の査定を提供できていない地域を中心に、加盟店の募集を積極化させる。目標は、今の倍にあたる5000社だ。一方で、加盟店のサポートも強化。これまで営業スタッフが兼務していたフォロー業務を切り離し、5月に合計10名で構成される専門のチームを設置した。運営会社であるリビン・テクノロジーズは、6月28日に東証マザーズで株式を公開、いくつかある一括査定サービス提供会社の中で、唯一の上場企業となった。信頼度においても、頭を一つ抜けたと言えるだろう。
掲載企業：リビン・テクノロジーズ（旧社名 シースタイル）：東京都中央区
