日本で普及する可能性はあるのか?
昨年から今年にかけて本格的にサービスを始めた、北米の2つの賃貸サイトが大きな話題を集めています。2サイトは入札によって家賃を決定するのが特徴で、日ごとに掲載物件数を増やしているそうです。
昨年から今年にかけて本格的にサービスを始めた、北米の2つの賃貸サイトが大きな話題を集めています。2サイトは入札によって家賃を決定するのが特徴で、日ごとに掲載物件数を増やしているそうです。
米国での利用者数はすでに8万人を突破
日本経済新聞の報道によると、アメリカでサービスをスタートさせた「Rentberry(レントベリー)」は、8月末時点で10万件の物件を扱い、8万人を超える利用者を集めているそうです。アパート・マンションを貸し出したい家主、管理会社は、貸し手と物件の基本情報、希望家賃などを登録します。一方、借り手側も最初に、基本情報を登録します。その上で住みたい地域を入力すると、そのエリアに登録されている物件が表示されるので、興味があれば入札します。最終的に誰に貸し出すかは、入札額や借り手の支払い能力から、貸し手側が決定する仕組みだそうです。カナダでサービスを提供している「Bidwell(ビッドウェル)」も基本的な仕組みはほぼ同じで、レントベリーが公開入札であるのに対し、こちらは非公開になっています。8月末時点の物件数は2000件強、利用者数は約2500人程度とのことです。
両サイトはサービスを開始して以降、急激に物件数と利用者数を増やしているそうです。背景にあるのは持ち家比率の低下で、リーマンショックに伴う不況や持ち家志向の低下など、さまざまな要因が考えられるそうです。
日本でも過去に家賃オークションサイトは存在していた!?
さて、ここからが本題です。アメリカで大きな注目を集め、勢力を拡大しつつある家賃のオークションサイトですが、日本で広まる可能性はどの程度あるのでしょうか?FACEBOOKやAirbnbのように、レントベリーやビッドウェルが日本に進出してくることは、将来的にあるかもしれません。あるいは、日本の企業が同様のサービスに乗り出す可能性もあります。
実は日本でも過去に、入札によって家賃を決めるサイトが存在していたのをご存知でしょうか?記憶されている方はおそらくほとんどいないと思いますが、「家賃オークション・JP」という会社が2004年からサイトを立ち上げ、全国規模で掲載物件の募集を行っていました。サイトに出品された物件は相場家賃から10%減額した価格で入札を始め、入居希望者を集めるという仕組みだったようです。画期的なサービスだったことから、当時は業界紙をはじめ、色々なメディアで取り上げられていたそうです。ただ結果的に、これはうまくいかなかったようです。インターネットで検索しても、サイト自体がすでに存在しないようです。
では何故、うまくいかなかったのでしょうか。理由はいくつかあると思います。まず、13年も前であれば、今ほどインターネットは普及していません。店頭で直接、部屋探しをする方もそれなりに多かったと思います。インターネットを使った入札形式のサービスは、時代的に早過ぎたのかもしれません。
また、当時はリーマンショック前で、景気もそこそこ好調でした。わざわざオークションを利用しなくても、希望金額で部屋を貸し出すことはそんなに難しくなかったはずです。需要も期待するほどなかったのではないでしょうか。
アイデアそのものが悪かったとは思いませんが、画期的なサービスほど定着させるのには時間がかかり、多額の運転資金が必要になります。今日のように、何をするにしてもインターネットが欠かせないという時代ではありませんでしたから、資金繰りも大変だったと思います。
「家賃オークション・JP」のあとにも、家賃のオークションサイトはいくつかありましたが、いずれも現在はサービスを停止してしまっています。時代が追い付いていないと言ってしまえばそれまでですが、日本でこの種のサービスを定着させるのには、まだまだ時間がかかりそうです。逆に言えば、ある程度の資本力のある会社であれば、じっくり腰を据えてサービスを広めることができるかもしれません。
日本経済新聞の報道によると、アメリカでサービスをスタートさせた「Rentberry(レントベリー)」は、8月末時点で10万件の物件を扱い、8万人を超える利用者を集めているそうです。アパート・マンションを貸し出したい家主、管理会社は、貸し手と物件の基本情報、希望家賃などを登録します。一方、借り手側も最初に、基本情報を登録します。その上で住みたい地域を入力すると、そのエリアに登録されている物件が表示されるので、興味があれば入札します。最終的に誰に貸し出すかは、入札額や借り手の支払い能力から、貸し手側が決定する仕組みだそうです。カナダでサービスを提供している「Bidwell(ビッドウェル)」も基本的な仕組みはほぼ同じで、レントベリーが公開入札であるのに対し、こちらは非公開になっています。8月末時点の物件数は2000件強、利用者数は約2500人程度とのことです。
両サイトはサービスを開始して以降、急激に物件数と利用者数を増やしているそうです。背景にあるのは持ち家比率の低下で、リーマンショックに伴う不況や持ち家志向の低下など、さまざまな要因が考えられるそうです。
日本でも過去に家賃オークションサイトは存在していた!?
さて、ここからが本題です。アメリカで大きな注目を集め、勢力を拡大しつつある家賃のオークションサイトですが、日本で広まる可能性はどの程度あるのでしょうか?FACEBOOKやAirbnbのように、レントベリーやビッドウェルが日本に進出してくることは、将来的にあるかもしれません。あるいは、日本の企業が同様のサービスに乗り出す可能性もあります。
実は日本でも過去に、入札によって家賃を決めるサイトが存在していたのをご存知でしょうか?記憶されている方はおそらくほとんどいないと思いますが、「家賃オークション・JP」という会社が2004年からサイトを立ち上げ、全国規模で掲載物件の募集を行っていました。サイトに出品された物件は相場家賃から10%減額した価格で入札を始め、入居希望者を集めるという仕組みだったようです。画期的なサービスだったことから、当時は業界紙をはじめ、色々なメディアで取り上げられていたそうです。ただ結果的に、これはうまくいかなかったようです。インターネットで検索しても、サイト自体がすでに存在しないようです。
では何故、うまくいかなかったのでしょうか。理由はいくつかあると思います。まず、13年も前であれば、今ほどインターネットは普及していません。店頭で直接、部屋探しをする方もそれなりに多かったと思います。インターネットを使った入札形式のサービスは、時代的に早過ぎたのかもしれません。
また、当時はリーマンショック前で、景気もそこそこ好調でした。わざわざオークションを利用しなくても、希望金額で部屋を貸し出すことはそんなに難しくなかったはずです。需要も期待するほどなかったのではないでしょうか。
アイデアそのものが悪かったとは思いませんが、画期的なサービスほど定着させるのには時間がかかり、多額の運転資金が必要になります。今日のように、何をするにしてもインターネットが欠かせないという時代ではありませんでしたから、資金繰りも大変だったと思います。
「家賃オークション・JP」のあとにも、家賃のオークションサイトはいくつかありましたが、いずれも現在はサービスを停止してしまっています。時代が追い付いていないと言ってしまえばそれまでですが、日本でこの種のサービスを定着させるのには、まだまだ時間がかかりそうです。逆に言えば、ある程度の資本力のある会社であれば、じっくり腰を据えてサービスを広めることができるかもしれません。