－家事の合間を縫って自宅で仕事ができる－そんな主婦のための仕事探しサイト「シュフティ」をご存じだろうか。「子供がまだ小さいので、長時間働きに出るのは難しい」「赤ちゃんを寝かしつけた後の空き時間で何かしたい」など、ライフスタイルに合わせて自宅で仕事をしたいという主婦の要望を満たすこのサイトが今、大きな注目を集めている。

主婦のための仕事探しサイトが人気
家事の空き時間で在宅ワーク

　「シュフティ」は家で仕事をしたい人と、在宅ワーカーを活用して業務の効率化を図りたい企業とを結びつけるためのマッチングサイト。子育てや家事で働きたくても働けない20~40歳代の女性に就労機会を与えることで、国内の労働人口減少を食い止めようと、うるる（東京都中央区）が2007年に立ち上げた。3月時点で、約33万人の主婦層を中心とした在宅ワーカーと、1万3000社ほどの企業が登録している。子育てや家事の空き時間を利用して仕事をしたい主婦は、このサイトに掲載されている仕事の中から、募集条件が自分のスキルやタイムスケジュールに合うものを選び出してエントリーする。企業による選考が行われた後、正式な仕事依頼が来る仕組みだ。エントリー時に、報酬や納期などの条件を交渉することもできる。

　利用には無料の登録手続きが必要。名前や住所、生年月日などの情報は企業に伝わらないようになっているため、個人を特定されることはない。仕事の依頼先として適正かどうかを判断するための材料となるのは主に自己PR文やこれまでの仕事の実績などで、良い仕事をたくさん依頼してもらうためには、「語学力や所有資格などの技能に関する情報だけでなく、連絡を取りやすい時間帯や土日・祝祭日の稼働状況なども書いておく方が良いです」と、脇村瞬太事業戦略室長は話す。

　登録にかかる時間は5分~10分程度。手続きを終えるとすぐに、仕事探しを始められる。仕事は「データ入力」や「翻訳」など、内容によって約70種類のカテゴリーに分類されていて、時期によりバラつきはあるが、3月時点で約1400件の募集情報が掲載されている。データ入力関係の仕事が最も多いが、最近では企業PRや街情報などを記事にするものも増えているという。報酬はさまざまで、数百円のものから中には数十万円のものあるそうだ。特別なスキルを必要としない仕事が大半を占めるため、「使いやすい」と主婦にも人気だ。

　利用料金は対価として得た報酬の10%。これを差し引いた金額が「シュフティ」から利用者に支払われるようになっているため、利用料金を別途支払う必要はない。

　また、「シュフティ」は在宅でできる仕事を探すための情報サイトだが、最近では外出のついでにできるものも取り扱っている。例えば不動産会社が募集している、空き家や駐車場などの状況を確認するための写真撮影の仕事がこれに該当する。子供を保育園に送り迎えする時や買い物ついでにできるため、通常の在宅ワークと並行してこなす主婦も増えているそうだ。

知ってると役立つ豆知識

　インターネットを使って在宅ワーカーと企業を結び付けるサービスが登場したのは今から18年前の1999年頃。アメリカでoDESK（オーデスク）やElance（イーランス）などのサービスが次々と始まった。日本では2007年頃に始まり、今日では100を超えるサービスがあると言われている。中でも有名なのが「shufti（シュフティ）」や「Lancers（ランサーズ）」、「Crowd Works（クラウドワークス）」など。大手サイトについては、ある程度探せる仕事のすみ分けがされていて、例えば「ランサーズ」はデザイナーやクリエイター向けの仕事が多い。