地方の小規模不動産を再生・活用を促進するための「不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案」が、衆議院本会議で可決、成立した。不動産事業者や投資家の参入規制が緩和されたことで、今後、一気に地方の不動産再生が進むことが期待される。
事業者の資本金条件を緩和
「不動産特定共同事業法」(不特法)ではこれまで、資本金や宅地建物取引業免許、事業遂行に的確な財産的基礎と人的構成などについて規制を設け、不動産証券化のスキームを用いた投資商品の供給を、一定規模の事業者に制限してきた。資本金は1億円以上であることが条件になっているため、現実的に中小規模の不動産事業者が参入することは難しく、商品の供給はもっぱら、大手の不動産事業者が担ってきた。
しかし、地方創生を掲げる安倍内閣の政策においては、こうした規制がかえって地方の小規模不動産の再生・活用の妨げになるのではないかとの意見が頻繁に出されるようになっていた。つまり、大手事業者が手掛けるプロジェクトはどうしても事業規模の大きなものに限定されるため、本来、優先的に再生・活用されるべき地方の小規模不動産が放置されてしまう可能性があると指摘されているわけだ。こうした事態を防ぐのが今回の改正案の狙いで、事業参加者の範囲を広げることで多くの事業者や投資家を参入させ、地方の活性化につなげたい考えだ。
改正不特法のポイントは3つ。①「小規模不動産特定共同事業に係る特例の創設」 ②「クラウドファンディングに対応した環境整備」 ③「良質なストックの形成を推進するための規制の見直し」だ。空き家・空き店舗等の再生・活用を促進するために、事業者の資本規模の条件を引き下げるとともに、プロジェクトの出資金を募るためにインターネットを通じて資金を集めるクラウドファンディング事業者についても、適切な情報提供等、係る規定を整備し、積極的に活用できるようしていく。
なお、施行は公布日から6ヶ月以内。
事業者の資本金条件を緩和
「不動産特定共同事業法」(不特法)ではこれまで、資本金や宅地建物取引業免許、事業遂行に的確な財産的基礎と人的構成などについて規制を設け、不動産証券化のスキームを用いた投資商品の供給を、一定規模の事業者に制限してきた。資本金は1億円以上であることが条件になっているため、現実的に中小規模の不動産事業者が参入することは難しく、商品の供給はもっぱら、大手の不動産事業者が担ってきた。
しかし、地方創生を掲げる安倍内閣の政策においては、こうした規制がかえって地方の小規模不動産の再生・活用の妨げになるのではないかとの意見が頻繁に出されるようになっていた。つまり、大手事業者が手掛けるプロジェクトはどうしても事業規模の大きなものに限定されるため、本来、優先的に再生・活用されるべき地方の小規模不動産が放置されてしまう可能性があると指摘されているわけだ。こうした事態を防ぐのが今回の改正案の狙いで、事業参加者の範囲を広げることで多くの事業者や投資家を参入させ、地方の活性化につなげたい考えだ。
改正不特法のポイントは3つ。①「小規模不動産特定共同事業に係る特例の創設」 ②「クラウドファンディングに対応した環境整備」 ③「良質なストックの形成を推進するための規制の見直し」だ。空き家・空き店舗等の再生・活用を促進するために、事業者の資本規模の条件を引き下げるとともに、プロジェクトの出資金を募るためにインターネットを通じて資金を集めるクラウドファンディング事業者についても、適切な情報提供等、係る規定を整備し、積極的に活用できるようしていく。
なお、施行は公布日から6ヶ月以内。