古い換気扇で室内に有害物質が滞留
-リフォーム直後に体調が悪くなった-という話をたまに耳にすることがあります。なぜそんなことが起こるのかというと、それはリフォームで使われる建材や建具から人体に悪影響を及ぼす有害物質が放出されているからです。とはいえ、きちんと換気ができてさえいれば、体調に異変をきたすようなことはまずありません。今回は換気対策が不十分だったことでリフォーム後に体調不良になった事例を取材しました。
兵庫県神戸市にお住いの加藤清治さんは65歳になった2021年の6月に、約400万円をかけて、ご自宅を高齢でも安心して暮らせるようにリフォームしました。床は全面バリアフリー化し、玄関と廊下、階段などには手摺を設置。また、トイレと浴室も高齢者が使いやすい最新式のものに交換しました。
「壁紙も張り替えてもらったので、まるで新築のような雰囲気に仕上がりました。一目見て、『リフォームして良かった』と思いました」
しかし、引き渡しを受けてから2週間ほど経った頃に異変が起きます。いつものようにトイレで用をたしていた加藤さんは、突如眩暈に襲われたのです。幸い、手すりがあったためその場で転倒することはありませんでしたが、なんとかトイレから出た加藤さんは、その場にうずくまったまま、しばらく立ち上がることができなかったそうです。
「一体どうしたんだろう・・・」
疲れが溜まっていたのかもしれないと思った加藤さんは、リビングのソファでしばらく横になりました。すると、1時間ほどで体調は回復。加藤さんはほっと胸を撫で下ろしました。
しかし、安心したのも束の間。このときの出来事をきっかけに、加藤さんはトイレに行く度に頭がくらくらしたり、眩暈に襲われるようになりました。
「いくらなんでもおかしい」
と思った加藤さんは、改修を頼んだリフォーム会社に連絡をし、家の中を点検してもらうことにしました。知らせを聞いたリフォーム会社はすぐにやってきて、頻繁に眩暈に襲われるというトイレから順番に、工事を行った箇所を順番に点検を実施。そして2時間ほどで作業を終え、加藤さんに次のように報告しました。
「これはあくまでも一つの可能性です。加藤さん宅のトイレは1畳半ほどの広さしかないうえ、窓がありません。換気設備といえばもともと備え付けられていた古い換気扇のみです。もしかしたら、新しい壁紙や床材から放出される有害物質が換気力不足で室内に溜まってしまうのかもしれません」
リフォーム会社は対策として、換気扇を新しいものに交換することを提案しました。加藤さんはこの提案を受け入れ、翌日には換気扇は最新式の新しいものに交換されました。
「費用はリフォーム会社の方で全部もってくれました。予算の関係で換気扇を交換しなかったのは私なんですが、それにもかかわらず丁寧に対応してくれました」
新しい換気扇が設置されて以降、加藤さんはトイレで眩暈を感じることはなくなり、ようやく、生まれ変わった家で快適に暮らせるようになったそうです。
家に使われるほとんどの建材や建具には、程度の差こそあれ、有害物質が含まれています。もちろん、一般に流通しているものは国が定める基準をクリアしているため、それらを使ったからと言ってすぐに人体に悪影響が出るようなことはありません。ただし、今回のように換気能力が不十分だったり、密閉された空間内では、有害物質が屋外に放出されずに溜まり、それによって体調に悪影響が出ることがあります。リフォームの際は換気設備にも十分配慮するようにしましょう。フォームに関するご相談は、お近くの全国優良リフォーム会員まで。
-リフォーム直後に体調が悪くなった-という話をたまに耳にすることがあります。なぜそんなことが起こるのかというと、それはリフォームで使われる建材や建具から人体に悪影響を及ぼす有害物質が放出されているからです。とはいえ、きちんと換気ができてさえいれば、体調に異変をきたすようなことはまずありません。今回は換気対策が不十分だったことでリフォーム後に体調不良になった事例を取材しました。
兵庫県神戸市にお住いの加藤清治さんは65歳になった2021年の6月に、約400万円をかけて、ご自宅を高齢でも安心して暮らせるようにリフォームしました。床は全面バリアフリー化し、玄関と廊下、階段などには手摺を設置。また、トイレと浴室も高齢者が使いやすい最新式のものに交換しました。
「壁紙も張り替えてもらったので、まるで新築のような雰囲気に仕上がりました。一目見て、『リフォームして良かった』と思いました」
しかし、引き渡しを受けてから2週間ほど経った頃に異変が起きます。いつものようにトイレで用をたしていた加藤さんは、突如眩暈に襲われたのです。幸い、手すりがあったためその場で転倒することはありませんでしたが、なんとかトイレから出た加藤さんは、その場にうずくまったまま、しばらく立ち上がることができなかったそうです。
「一体どうしたんだろう・・・」
疲れが溜まっていたのかもしれないと思った加藤さんは、リビングのソファでしばらく横になりました。すると、1時間ほどで体調は回復。加藤さんはほっと胸を撫で下ろしました。
しかし、安心したのも束の間。このときの出来事をきっかけに、加藤さんはトイレに行く度に頭がくらくらしたり、眩暈に襲われるようになりました。
「いくらなんでもおかしい」
と思った加藤さんは、改修を頼んだリフォーム会社に連絡をし、家の中を点検してもらうことにしました。知らせを聞いたリフォーム会社はすぐにやってきて、頻繁に眩暈に襲われるというトイレから順番に、工事を行った箇所を順番に点検を実施。そして2時間ほどで作業を終え、加藤さんに次のように報告しました。
「これはあくまでも一つの可能性です。加藤さん宅のトイレは1畳半ほどの広さしかないうえ、窓がありません。換気設備といえばもともと備え付けられていた古い換気扇のみです。もしかしたら、新しい壁紙や床材から放出される有害物質が換気力不足で室内に溜まってしまうのかもしれません」
リフォーム会社は対策として、換気扇を新しいものに交換することを提案しました。加藤さんはこの提案を受け入れ、翌日には換気扇は最新式の新しいものに交換されました。
「費用はリフォーム会社の方で全部もってくれました。予算の関係で換気扇を交換しなかったのは私なんですが、それにもかかわらず丁寧に対応してくれました」
新しい換気扇が設置されて以降、加藤さんはトイレで眩暈を感じることはなくなり、ようやく、生まれ変わった家で快適に暮らせるようになったそうです。
家に使われるほとんどの建材や建具には、程度の差こそあれ、有害物質が含まれています。もちろん、一般に流通しているものは国が定める基準をクリアしているため、それらを使ったからと言ってすぐに人体に悪影響が出るようなことはありません。ただし、今回のように換気能力が不十分だったり、密閉された空間内では、有害物質が屋外に放出されずに溜まり、それによって体調に悪影響が出ることがあります。リフォームの際は換気設備にも十分配慮するようにしましょう。フォームに関するご相談は、お近くの全国優良リフォーム会員まで。