新型コロナウイルスの流行を機に、人々の除菌に対する意識は一層強くなりました。しかし、それにもかかわらず実は1ヵ所だけ、消毒し忘れがちな場所があります。みなさんはお気づきですか？その場所とは「床」です。テーブル、壁、扉の取っ手などは当たり前のように消毒するのに、なぜか床を消毒するという方はあまりいません。でも床にも最近はウイルスはたくさんいます。床に物を落とせば、当然、ウイルスや細菌が付着します。もっと床の衛生についても意識しても良いのではないでしょうか？消毒機能を備えた新しい床材を取材ました。
ついつい見落とされがちな床の消毒・除菌にスポットを当てた画期的な床材が話題になっています。開発したのは、福岡県北九州市に本社を構えるフジコーという会社です。あまり聞き慣れない会社名かもしれませんが、光除菌機能を備えた空気清浄機「ブルーデオ」シリーズを作っている会社といえば、分かる方も多いのではないでしょうか？そのフジコー社が住宅や介護施設、病院などを対象に、販売しているのが今回ご紹介する「MaSSCシールド床タイル」です。
この床材の一番の特徴は、なんといっても表面に塗布された光触媒の働きによって、付着した菌やウイルスをほぼ完全に除去してくれることです。実際にどのくらい高い除菌力があるのかというと、100万個の菌をわずか3時間で100個以下に不活化してしまうレベルだそうです。トイレでは床に落ちた尿が雑菌と混じって嫌な臭いを発することがありますが、「シールド床タイル」は雑菌類を極限まで減らしてくれる、臭いが発生することがほとんどありません。
「何度も上を歩くうちに光触媒が剥がれてしまうことはないの？」
こんな疑問を抱く方もいられるでしょう。ご安心下さい。同製品に塗布されている光触媒は、読者独自の低温高速溶射で飛膜形成されているため、人が上を歩いた程度で剥がれてしまうことはありません。
また、曇りや雨の日、夜間の除菌効果がどうなのか気になる方もおられるかと思いますが、その点についても心配はいりません。同製品に使用されている光触媒は可視光応答型のため、太陽光だけでなくLED照明にもしっかり反応します。暗所においても、含有される銀の働きでちゃんと除菌効果を発揮してくれます。
デザインは塩ビタイルが木目調6種と石目調5種の合計11種。セラミックタイルは3種、汚垂石は2種。また年内には長尺シートの発売も控えています。
ここまで「シールド床タイル」の優れた特徴をいろいろ取り上げてきましたが、実際の利用者はどのような感想をもっているのでしょうか？いくつかご紹介したいと思います。介護施設を運営するフジケア（福岡県北九州市）は2012年4月に床と天井に同製品を採用。さらに空気清浄機も併せて導入したところ、「導入後インフルエンザの伝播がない」「介護施設特有のにおいがしない」等の感想が、利用者の家族や職員から寄せられているそうです。また、京浜病院（東京都大田区）は2015年7月に、院内の床に同製品を全面導入したところ、特に臭いの発生抑制に大きな効果を感じていると感想を述べています。
いかがでしたでしょうか？他の箇所と比べて見落としがちな床の除菌・消臭。この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか？特に衛生に気を遣う必要のある高齢者関連の建物や病院におススメです。気になった方はお近くの全国優良リフォーム会員にお問い合わせ下さい。
