今やオートロックなしで満室は不可能!?|空室対策|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2017.11.13

今やオートロックなしで満室は不可能!?

今やオートロックなしで満室は不可能!?
人々の防犯意識が高まったことで、「賃貸住宅においてもエントランスのオートロックは今や当たり前」と言われる時代になりました。今回は既存の賃貸住宅に導入できるオートロック設備をご紹介します。
家賃を下げるくらいなら設備投資を

 エントランスの「オートロック」は、部屋選びの際の条件で常に上位にランキングされる人気の設備の一つです。特に女性の人気は高く、オートロックになっていない物件はそれだけで、検討候補にすら残ることができません。当然、入居率は低下してしまいます。賃料を下げて入居者を確保する方法もありますが、なるべくならこれは避けたいところです。家賃収入が減れば減るほど物件の資産価値も低下してしまいますので、もしも将来、売却することになったときに高い評価を得ることができなくなってしまいます。また、一般的に入居者の“質”と家賃は比例すると言われています。家賃を下げればそれだけ質の悪い入居者が集まり、家賃滞納や騒音、近隣住民からのクレームなどのリスクが高まります。オートロックがないばかりに入居がままならないと言うのであれば、家賃を下げるのではなく、投資をして設備を整え、良質な入居者に選んでもらえるようにすることこそ最善の策だと言えます。
 
施工期間の短い無線式がおススメ

 一般的なオートロック設備は配線工事が必要なため、設置工事がかなり大がかりになります。新築する際に導入しておけば、エントランス全体のデザインとの調和や入居者の導線なども踏まえてプランニングできますが、既存物件に後付けする場合はもともと想定されていなかった分、多少の無理が生じてしまうことがあります。物件によってはエントランスそのものを作り直さなければならなくなることもあるでしょう。ただ、既存物件は入居者がいる中で作業を進めなければならないため、大きな音が出たり、通行の妨げになるような工事は極力避けなければなりません。入居率を維持するために必要な設備であるとはいえ、入居中の方に迷惑を掛けてしまっては元も子もありません。また、工事が大掛かりなると工事期間も長くなり、施工費もかさんでしまいます。
そこでお勧めしたいのが、無線通信や電話回線などを利用したオートロック設備です。こちらであれば配線工事が必要ないため、それほど大きな音も出ず、設置作業も大掛かりにならなくて済みます。各住戸に子機を設置するのも、わずかな時間で簡単にできます。工期が短くなる分、工事代なども安く抑えることができるので、あまり費用をかけることができない小規模な物件でも、導入のハードルはかなり下がるのではないでしょうか。
賃貸経営を成功させるポイントは、入居者ニーズを的確の捉え、それをどうやって物件に反映させるかです。場合によっては、新しい設備を入れたり、デザインを変更したりしなければならないのでお金もかかります。ですが、追加投資をせずにそのまま経営し続けることは、はっきり言って不可能です。以前はオートロックがなくても満室になったかもしれません。しかしそれは、今ほど入居者の防犯に対する意識が高くなかったことや、“新築”という付加価値があったことによるものです。時間の経過とともに入居者ニーズは変化していきます。安定した賃貸経営を継続するために、今のニーズを踏まえた設備投資を行いましょう