闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第36回)|著名人|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2023.01.09

闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第36回)

闘将野村「弱小企業を一流へと導く新経営理論」(第36回)
16 新入社員とメジャーリーグ②

(本文)
-その後、メジャーリーグまで行きましたけど、あそこまでなると思っていたのですか?

野村 俺がいるときには一言も言わなったから、メジャーリーグに行くとは思ってもみなかったね。今はメジャーもレベルが下がったね。日本の選手がバンバン活躍している。我々の時代からは考えられないよ。1年おきに日米野球があって、王や長嶋がメジャーに行ったらどれくらい打つかなとか、2割8分打てばいい方じゃないかとか言ってたけど、それくらいメジャーは遠い世界だったんだよ。

-当時のピッチャーでは通用しなかったですか?

野村 当時は野球知識も低かったし、我々の頃のメジャーリーグは地球の裏側だから。とてもじゃないけどメジャーで生きるのは、遠い世界だから考えもしなかったよね。

-メジャーを見ていて、メジャーのキャッチャーの選手はやっぱり考えているなとか当時は思ったんですか?

野村 何にも考えてないよ。キャッチャーとは?って聞いてみたいぐらいだよ。ピッチャーを助ける女房役でもあるんだよ。ピッチャーが困っているときに助けてあげるのがキャッチャー、そういうのを微塵も感じなかった。ただ方が強いっていうだけだね。例えばノーストライクツーボールとか、ワンストライクスリーボールとか、カウント的に困るじゃない?そこがキャッチャーの出番だわ。困ったときにどうするかと外国人選手に聞くでしょ?仕方ない出終わりだよ。裏をかくとか狙いを外すとか、そういうのはない。

-そういうのを聞くと、メジャーリーグでもやってみたかったとかあるんじゃないですか?

野村 今は逆輸入で、日本の野球をメジャーがやってんじゃない?日本の戦術でいっているから、日本人はそんなに考えてやっているのかとビックリしているんじゃない?ヤクルトの監督時にユマキャンプの手伝いに来てくれたコーチが3人ほどいて、その中にバット・コラレスというメジャーでコーチをやっていたのがいたんだよ。それで休憩時間に彼に

「日本の選手が何でメジャーリーグでバリバリ活躍できるんだ?」

と聞いたんだよ。すると

「俺がやっていた頃のメジャーは16チームで、今は30チームもある。16チーム時代には間違いなくマイナーの選手が、今では大きな顔してメジャーやっている。だから選手のレベルが下がっているということだった。そして日本の選手のレベルも上がっている。


こう返ってきた。
(次号へ続く)