片山さつき参議院議員・内閣府匿名担当大臣特別コラム「リフォーム市場の現状と今後の課題」|著名人|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2018.10.15

片山さつき参議院議員・内閣府匿名担当大臣特別コラム「リフォーム市場の現状と今後の課題」

片山さつき参議院議員・内閣府匿名担当大臣特別コラム「リフォーム市場の現状と今後の課題」
我が国は現在、リフォーム市場の活性化に向けたさまざまな施策を行っています。しかし、十分な成果が上がっているとは言い難く、私自身はまだまだだという印象を強く抱いています。
 リフォーム市場を伸ばすための切り口となるのは、耐震リフォームだと考えています。世の中にある全住宅の35%は、55年以前に建築された旧耐震基準の建物です。これがほとんど手つかずのまま放置されているわけですから、ここをどうにかするだけでもリフォーム市場は大きく変わるはずです。
国や自治体も、この分野を後押しするために、リフォームや耐震に関連するさまざまな補助金制度を設けています。ただし正直なところ、現段階では一般消費者の認知度はそれほど高くありません。努力不足と言われればそれまでですが、日本はどうしても新築のCMが多いため、こうした制度の普及には時間がかかります。リフォーム業者にはこうした情報をもっと積極的に営業に活用してもらいたいですね。
 一方で、リフォーム会社や工務店自身も変わっていく必要があると思います。たまに市場は伸びているのに業者はあまり儲かっていないという話を耳にすることがありますが、それは消費者が何を求めているのかをきちんと理解していないからだと思います。例えば私の友人で、自宅を事務所にしてリフォームの仕事をしている女性がいるのですが、この方は休みがないほど忙しく、すでに億単位の売り上げを上げているはずです。以前、14年くらい住んでいるマンションの洗濯機を買い替えたときに、棚の工事をお願いしたのですが、腕の良い大工さんがすぐにやって来て、数時間で直してくれました。大手の会社に頼んだらこうはいかなかったでしょう。見積りやら何やらで、何日もかかったと思います。大手のやり方を否定するわけではないのですが、時には融通を利かせることも大切だと思います。地場の中小工務店の方が小回りの利く分、消費者に重宝されるのではないでしょうか。