マンションの大規模修繕を行う際には、足場が不可欠です。みなさんも街を歩いている最中に建物を覆い隠すように高く積み上げられた足場を、何度も見かけたことがあるかと思います。しかし、作業に不可欠なあの足場は、空き巣などの侵入犯罪を企てている者にとっては、格好の侵入ルートになる可能性があります。大規模修繕中、どうすれば住人を犯罪から守ることができるのでしょうか。足場からの侵入犯罪を防ぐ最新のセキュリティーシステムを取材しました。
大規模修繕作業のために組まれた足場が、犯罪者の侵入経路になる可能性があることは、ずいぶん前から指摘されていました。しかし、それにもかかわらず、これまで多くの現場では抜本的な対策が取られてきませんでした。足場向けのセキュリティーシステムがないわけではありませんが、さまざまな事情から採用できない現場が多く、認知度が高いわりに、実はあまり普及していません。結果的に「大規模修繕の足場はセキュリティ対策が手薄」というイメージが定着してしまっているのが実情です。それにしても、一体なぜ、足場向けのセキュリティーシステムの普及が進まないのでしょうか。
そもそも、最近まで国内で足場向けのセキュリティーシステムを開発・販売している会社は1社しかありませんでした。もちろん、全国隅々まで探せば、大規模修繕の足場でも使えそうな設備が見つかるかもしれません。しかし、現状、大規模修繕の業界内で広く認知されているシステムは一つだけです。つまり、メーカーからしてみれば、足場向けのセキュリティーシステムは独占市場ということになります。こうなると競争原理は一切働きません。価格はメーカーの言い値になります。しかもその製品は配線工事が必要なため、その工賃も含めると、導入には高額な費用がかかります。だからよほど大きな現場か、もしくは多数の案件を抱え、価格交渉を優位に進めることができる大手の大規模修繕業者でなければ、採用することはできませんでした。
昔に比べて悪質な侵入犯罪が増えていると言われる今日、マンション住人にとってこの状況は容認できるものではありません。平均的な規模の分譲マンションでも、大規模修繕作業中は約2カ月間も足場は組まれたままの状態です。セキュリティーシステムがない現場ではこの間、
「いきなり誰かがベランダに侵入してきたらどうしよう・・・」
「足場から家の中を盗撮されたりしないだろうか・・・」
といった不安を抱えながら、住人のみなさんは生活をしていることになるわけです。これはものすごいストレスです。
「こんな怖い思いをしなければならないのなら、大規模修繕なんてしない方がマシだ」
と言い出す住人が出てきても、何ら不思議ではありません。とにかく、今の大規模修繕の足場は、住人にとってとても危険な状態なのです。
こうした状況を変えるための新しいセキュリティーシステムが、カラーズジャパン（東京都中央区）からついに発売されました。
安心侵入監視システム、略して「あんしんかん」と名付けられたこのセキュリティーシステムは、あらゆる現場で導入できるように、既存製品の問題点をまとめて改善しています。例えば従来品は、養生シートや鳥、虫など、人以外のものにも反応してしまうという欠点がありました。いろいろなものを感知し、その都度警報がなってしまうため、かえって使いづらく、中にはせっかく導入したのにスイッチを切ってしまっていた現場もあったそうです。一方で「あんしんかん」は、「ドップラーセンサー」という上場企業の特許取得技術を採用し、人の動きだけを検知するように制御されているため、誤報に悩まされる心配がありません。通報はすべて手元のスマホにリアルタイムで通知され、スイッチのON/OFFもスマホで操作できます。もちろん、すべての履歴はレポートにまとめられ、パソコンで出力することが可能です。
また、既製品では配線工事が導入コストの上がる一因となっていましたが、「あんしんかん」は電池式で工事が不要。設置も簡単で、取り付け後、そのまますぐに利用することができます。
気になる導入費用ですが、センサー親機1台と子機5台、警備用表示養生シート2枚などのレンタル料とシステム利用料がセットになって、既存製品の約半額となる月額29万8000円と、かなり手頃。これなら中小規模のマンションの大規模修繕でも導入できそうです。
工事中、住人のみなさんに安心して暮らしてもらうための足場用セキュリティーシステム。案件を受注するための武器にもなるはずです。マンションだけでなく、ビルや病院施設などの外壁リニューアルにも利用できます。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。お問い合わせはカラーズジャパン（050‐3786‐1005）まで。
