購買心理学から見る『日本経済とプロレス』 (第4回)ゲスト:スタン・ハンセン|住生活新聞 記者の目|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2020.05.18

購買心理学から見る『日本経済とプロレス』 (第4回)ゲスト:スタン・ハンセン

購買心理学から見る『日本経済とプロレス』 (第4回)ゲスト:スタン・ハンセン
マーケティングでは分からい 集客増加の法則

 雲一つない晴れた日に、和室のある会場を借りてのインタビューである。プロレスを知らない人から見ると、目の前にいるのは優しい顔をしたただの外国人のおじさんである。テレビで観ていた、近寄りがたいレスラーのスタン・ハンセンとはまったくの別人であり、面を食らってしまう。

 プロレスには“役割”がある。「ヒーロー(正義の味方)」と「ヒール(悪役)」である。

-たくさんの外国人が最後までヒールとして活躍したのに対し、スタン・ハンセンさんはベビーフェイスに変わったという印象がありますが、他のヒールとの基本的な違いは何だと思いますか

ハンセン よく分かりません。最初に日本に来たのは1975年で、2000年に引退したのですが、どうやって変化が起きたのか分かりません。25年間という長い期間、日本にとどまったせいだと思います。25年って長いですよね。長い時間がかかってスタン・ハンセンという存在が知れ渡ったことで、客が私のキャラクターを理解したのだと思います。私のキャラクターははじめから最後まで変わることはありませんでした。
 他のレスラーは、たまに来ては出たり消えたりするからヒールのまま終わるのかもしれないけど、私のスタイルは変わらず、すべて同じままだった。時間が経つにつれて人々に、「お、彼のリング上のアクションいいな」と思ってもらえるようになったのかも知れません。私には細かいことは分かりませんが。

丁寧に真っすぐ話す姿勢から、根が真面目な人だということがすぐに分かる。
                                (次号へつづく)