相続不動産相談所「相続税が5000万円も返ってきた!?あなたの相続税申告は間違っていませんか?」|住生活新聞 記者の目|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2019.02.18

相続不動産相談所「相続税が5000万円も返ってきた!?あなたの相続税申告は間違っていませんか?」

相続不動産相談所「相続税が5000万円も返ってきた!?あなたの相続税申告は間違っていませんか?」
みなさんは「相続税還付」という言葉をご存知でしょうか?これは、亡くなってから5年10カ月以内であれば、すでに申告済みの相続税申告書の内容を修正し、差額を税務署から返金してもらうことができる制度です。実は税理士にも得手不得手があり、みんながみんな相続税に強いわけではありません。中にはほとんど実績がないにもかかわらず、あたかも相続税が得意なフリをして型通りの申告をし、顧客が大きな損失を被ってしまっているケースもあるようです。だから

-たまたま別の税理士に相談したら相続税の払い過ぎが発覚した-

こんな信じられないようなことが、実際に起こることがあるのです。今回はそんな「相続税還付」の成功事例を取材してきました。


 神奈川県にお住いのAさんは平成15年頃、父の死去に伴い川崎市内にある賃貸マンションと約1500㎡の敷地を相続しました。土地があるのは京急線の駅から徒歩5分の場所。周辺には他にも複数のマンションが建っていました。知り合いの税理士に頼んで申告した相続税は2億3000万円でした。
 そんなAさんはあるとき、新聞で「広大地評価の適用で相続税が返ってくる!?」と書かれた広告を見つけました。普段であれば「専門の先生に任せているから」と何の気にも留めずそのままスルーしてしまうところですが、この時だけはなぜだか心に引っかかるものを感じたそうです。読んでみると、「広い土地は一定の条件が揃うと、相続税の評価が大きく下がり、税金が一千万単位で安くなる」と書かれていました。

-自分の土地はどうだったのだろうか-

疑問を感じたAさんは、駄目もとでその広告に書かれたX税理士事務所に問い合わせてみました。
 数日後、X税理士事務所を訪れたAさんは事情を説明したところ、

「周辺にいくつかマンションが建っていることから、Aさんの土地はマンション適地と判断される可能性が高いです。他の条件についても調べてみないとはっきりしたことは言えませんが、現段階では広大地評価を適用するのは難しいかもしれません」

という答えが返ってきました。もともと「可能性があるならば・・・」という気持ちで問い合わせたため、この答えはある程度予想通り。Aさんはとりあえず申告書一式を預け、後日改めて結論を聞くことになりました。
 数週間後、再びX事務所を訪れたAさんに対し、税理士の先生は予想外の結論を口にしました。

「建物の容積率が100%だとマンション用地と見なされないことがあります。Aさんのマンションを確認してみたところ、容積率は100%でした。もしかしたら相続税の評価を下げることができるかもしれません」

 また、周辺にはいくつかマンションがあるものの、Aさんの土地と同じ用途地域内に限ってみると、戸建分譲しかないことが分かりました。こうした諸々の事実を踏まえると、Aさんの土地は必ずしもマンション適地とは言えない可能性が出てきました。税務署が最終的にどのような結論を下すかは分かりませんが、少しでも可能性がある以上、チャレンジしてみないわけにはいきません。不動産鑑定士の意見書などもそろえた上で、X税理士事務所を通じて還付請求を行うことになりました。
 数週間後、Aさんの元に更正通知書が届きました。中身を確認すると、そこには請求が認められた胸が書かれていました。改めて申告した相続税額は1億8000万円。最初の申告から5000万円も下げることができました。

 相続税は、あまたある税金の中でもとりわけ高額です。すでに申告を終えている方も、この機会に一度、申告書を見直してみてはいかがでしょうか。Aさんのように大きな土地を相続された方は、広大地評価の適用によって還付請求ができるかも知れません。