外壁塗装の手抜き工事を防げ!覚えておきたい6つのチェックポイント
「塗り替えてからまだ5年しか経っていないのに、塗装がもう剥げてきた・・・」
「乾いた後によく見ると、場所によって塗料の厚みが違うようだが、これで大丈夫だろうか・・・」
最近、住生活新聞の編集部宛てに、外壁塗装で困っているという読者の意見が何件か寄せられました。外壁塗装は10年、20年に一回、大きな費用をかけて行うご家庭にとっての大事業ですから、絶対に失敗は避けなければなりません。しかし、素人目には施工の善し悪しが分かりにくいため、手抜き工事が行われやすいのも事実。今回は専門家に、手抜き工事を見抜くためのいくつかのポイントを解説してもらいました。
外壁塗装の手抜きを見抜くためには、素人の方といえども、ある程度工事の工程や手抜き工事の実態などを把握しておく必要があります。事例を交えながら、そのポイントをご紹介していきたいと思います。
①足場の簡略化
塗装の現場で最も多いのがこれです。何のために簡略的に組むのかというと、足場代を節約するためです。「塗装代が安くなるのなら良いのでは?」と考える方もおられるかもしれませんが、これはあくまでも業者の利益を多くすることが目的であり、決して施工費を安くするためではありません。それでも、施工に何の支障もきたさなければまだ良いですが、実際には多くの問題が生じます。
みなさんはなぜ、足場を組むと思いますか。一番の目的は、従業員の身の安全を守るためですが、それだけではありません。きちんと足場を組むことで、建物の端や細部まで、しっかりと量を塗布することができるようになります。足場を手抜きすると、必要な塗料の厚みが足りなかったり、目に見えにくい部分まで塗装されていなかったりして、結果としてそれが原因で色むらが生じたり、塗膜本来の性能を発揮できずに、予定よりも早く塗装が剥げ落ちたりしてしまいます。
②外壁洗浄の手抜き
日々、風雨にさらされている外壁には、当然ながら大量のゴミや汚れが付着しています。塗装を行う際にはこれをキレイに取り除かないと、塗膜が外壁にきちんと密着せず、すぐに剥がれ落ちたり、ヒビが入ってしまいます。そこで、施工前には必ず、高圧洗浄機などを使って外壁の洗浄を行うのですが、中にはこの作業で手を抜く業者もいます。作業はしっかりやろうとすると、一般的な2階だけの戸建でも1日がかりです。アパートやマンションともなれば数日かけて洗浄を行いますが、この期間が極端に早い場合は注意が必要です。汚れがきちんと落ちているかどうか、目で見て確認するようにしましょう。
③手抜き養生
塗装を行う際は、塗料を付着させたくない場所を保護するために、ビニールシートなどを使って養生を行います。しかし、養生は見た目ほど簡単ではなく、きっちりやろうと思うほど、手間や時間がかかってしまします。施工期間の短縮やコストを削減するために養生を雑に行った現場は、窓のサッシ部分や床に塗料が付着してしまっていることが多いです。本来、建物の美観を保つために行う外壁塗装が、これでは逆効果になってしまいます。
④塗料を勝手に安価なものに変更する
外壁塗装をキレイに仕上げるためには、職人の腕や下準備だけでなく、どんな塗料を使うのかも重要になってきます。塗料を種類が多く、高価なものほど性能も高くなります。施工業者の中には自分たちの利益幅を大きくするために、見積り段階で提案した塗料を使わずに、勝手にランクが下の塗料を使って施工する業者がいます。仕上がりだけを見たのでは、まず分かりません。必ず施工作業中に、現場で塗料の入った缶を確認するなどして、計画通りのものが使われているかをチェックしましょう。
⑤乾燥時間を守らずに重ね塗りする
外壁塗装は一回の塗布で終わるわけではなく、何度か重ね塗りして完成させるのが一般的です。ほとんどの業者は、下塗りを1回、上塗りを2回行うそうです。しかし、塗料が乾くまでには一定の時間がかかります。完全に乾くまで次の塗装ができないため、待機の時間は無駄になってしまいます。こうした無駄を省こうと、中にはインターバルを守らずに次の塗装を行ってしまう業者がいます。これは塗膜に膨れやヒビが入る原因となります。季節や天候にもよりますが、最低でも1~2日間は間を開けないと次の塗装に移ることはできません。
⑥破損個所の補修を行わない
外壁は長い時間風雨にさらされることによって、亀裂が入ったり、部分的に破損が生じることがあります。問題のあった箇所は、塗装前にきちんと補修をしないと、せっかく塗布した塗膜がすぐに剥がれ落ちたり、本来の性能を発揮できずにすぐに劣化が始まってしまったりします。破損や傷みなどが生じている箇所を業者とともに確認し、塗装に入る前にそれらがきちんと補修できているかどうか確認するようにしましょう。
いかがでしょうか。このように外壁塗装は、やろうと思えばいくらでも手抜き工事ができてしまいます。専門的な知識がなくてもチェックできるところはありますので、業者任せにせず、協力しながら作業を進めるようにしましょう。外壁塗装を検討中の方は、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談ください。
「塗り替えてからまだ5年しか経っていないのに、塗装がもう剥げてきた・・・」
「乾いた後によく見ると、場所によって塗料の厚みが違うようだが、これで大丈夫だろうか・・・」
最近、住生活新聞の編集部宛てに、外壁塗装で困っているという読者の意見が何件か寄せられました。外壁塗装は10年、20年に一回、大きな費用をかけて行うご家庭にとっての大事業ですから、絶対に失敗は避けなければなりません。しかし、素人目には施工の善し悪しが分かりにくいため、手抜き工事が行われやすいのも事実。今回は専門家に、手抜き工事を見抜くためのいくつかのポイントを解説してもらいました。
外壁塗装の手抜きを見抜くためには、素人の方といえども、ある程度工事の工程や手抜き工事の実態などを把握しておく必要があります。事例を交えながら、そのポイントをご紹介していきたいと思います。
①足場の簡略化
塗装の現場で最も多いのがこれです。何のために簡略的に組むのかというと、足場代を節約するためです。「塗装代が安くなるのなら良いのでは?」と考える方もおられるかもしれませんが、これはあくまでも業者の利益を多くすることが目的であり、決して施工費を安くするためではありません。それでも、施工に何の支障もきたさなければまだ良いですが、実際には多くの問題が生じます。
みなさんはなぜ、足場を組むと思いますか。一番の目的は、従業員の身の安全を守るためですが、それだけではありません。きちんと足場を組むことで、建物の端や細部まで、しっかりと量を塗布することができるようになります。足場を手抜きすると、必要な塗料の厚みが足りなかったり、目に見えにくい部分まで塗装されていなかったりして、結果としてそれが原因で色むらが生じたり、塗膜本来の性能を発揮できずに、予定よりも早く塗装が剥げ落ちたりしてしまいます。
②外壁洗浄の手抜き
日々、風雨にさらされている外壁には、当然ながら大量のゴミや汚れが付着しています。塗装を行う際にはこれをキレイに取り除かないと、塗膜が外壁にきちんと密着せず、すぐに剥がれ落ちたり、ヒビが入ってしまいます。そこで、施工前には必ず、高圧洗浄機などを使って外壁の洗浄を行うのですが、中にはこの作業で手を抜く業者もいます。作業はしっかりやろうとすると、一般的な2階だけの戸建でも1日がかりです。アパートやマンションともなれば数日かけて洗浄を行いますが、この期間が極端に早い場合は注意が必要です。汚れがきちんと落ちているかどうか、目で見て確認するようにしましょう。
③手抜き養生
塗装を行う際は、塗料を付着させたくない場所を保護するために、ビニールシートなどを使って養生を行います。しかし、養生は見た目ほど簡単ではなく、きっちりやろうと思うほど、手間や時間がかかってしまします。施工期間の短縮やコストを削減するために養生を雑に行った現場は、窓のサッシ部分や床に塗料が付着してしまっていることが多いです。本来、建物の美観を保つために行う外壁塗装が、これでは逆効果になってしまいます。
④塗料を勝手に安価なものに変更する
外壁塗装をキレイに仕上げるためには、職人の腕や下準備だけでなく、どんな塗料を使うのかも重要になってきます。塗料を種類が多く、高価なものほど性能も高くなります。施工業者の中には自分たちの利益幅を大きくするために、見積り段階で提案した塗料を使わずに、勝手にランクが下の塗料を使って施工する業者がいます。仕上がりだけを見たのでは、まず分かりません。必ず施工作業中に、現場で塗料の入った缶を確認するなどして、計画通りのものが使われているかをチェックしましょう。
⑤乾燥時間を守らずに重ね塗りする
外壁塗装は一回の塗布で終わるわけではなく、何度か重ね塗りして完成させるのが一般的です。ほとんどの業者は、下塗りを1回、上塗りを2回行うそうです。しかし、塗料が乾くまでには一定の時間がかかります。完全に乾くまで次の塗装ができないため、待機の時間は無駄になってしまいます。こうした無駄を省こうと、中にはインターバルを守らずに次の塗装を行ってしまう業者がいます。これは塗膜に膨れやヒビが入る原因となります。季節や天候にもよりますが、最低でも1~2日間は間を開けないと次の塗装に移ることはできません。
⑥破損個所の補修を行わない
外壁は長い時間風雨にさらされることによって、亀裂が入ったり、部分的に破損が生じることがあります。問題のあった箇所は、塗装前にきちんと補修をしないと、せっかく塗布した塗膜がすぐに剥がれ落ちたり、本来の性能を発揮できずにすぐに劣化が始まってしまったりします。破損や傷みなどが生じている箇所を業者とともに確認し、塗装に入る前にそれらがきちんと補修できているかどうか確認するようにしましょう。
いかがでしょうか。このように外壁塗装は、やろうと思えばいくらでも手抜き工事ができてしまいます。専門的な知識がなくてもチェックできるところはありますので、業者任せにせず、協力しながら作業を進めるようにしましょう。外壁塗装を検討中の方は、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談ください。