外壁塗装のプロに聞きました~こんな兆候が出てきたら塗り替えのタイミング~|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
Pick Up

2022.09.19

外壁塗装のプロに聞きました~こんな兆候が出てきたら塗り替えのタイミング~

外壁塗装のプロに聞きました~こんな兆候が出てきたら塗り替えのタイミング~
プロが語る4つのポイント

 一般的に、外壁塗装の耐用年数は10~15年程度だと言われています。しかし、素人目には実際にどんな症状が出てきたら外壁を塗り替えなければならないのかは、なかなか判断が付きません。そこで今回はプロの専門家に、外壁塗装の塗り替えのタイミングについて解説してもらいました。

「手で触ったら指先に白い粉が付いた。よく見たら外壁が粉を拭いたような状態になっていた。そろそろ塗り替えを検討した方が良いのだろうか・・・」

 1年中強い日差しや雨風などにさらされている外壁の塗膜は、時間の経過とともに徐々に劣化して聞きます。中には何もせずに20年以上も放置している家もありますが、定期的に塗膜を塗り替えてやらないと、建物本体を傷めてしまう可能性があるため注意が必要です。では、外壁にどんな兆候が出てきたら外壁を塗り替えなければならないのでしょうか。4つのポイントを順に見ていきたいと思います。

①塗膜が劣化し浮き上がっている、あるいは割れている等

塗膜は塗った時点では、家の外壁にピッタリ密着しています。しかし、時間の経過とともに外壁から浮き上がり、場合によっては浮き上がった部分が割れて下地がむき出しになってしまうことがあります。この状態になると塗膜はもう建物を保護することができません。また、割れた隙間から雨水が侵入し、建物を侵食してしまう可能性もあります。この状態になったらもう危険信号だと思って下さい。すぐにでも施文化のチェックを受けて、外装の塗り直しを行う必要があります。

②チョーキング

外壁の劣化で最も多くみられる症状が、このチョーキングと呼ばれる状態です。冒頭のコメントもこの症状に当たります。①に比べれば症状的にはまだそこまで深刻ではないため、急いで塗り替えをする必要はありませんが、少なくとも塗り替えを検討する時期に差し掛かっていることは間違いありません。遅くとも1、2年のうちに塗り替えを実施して下さい。

③クラックが入っている

クラックは“ひび割れ”のことを指します。コンクリートの外壁によく見らえる症状です。症状は大きく2つに分けられます。「ヘアークラック」と呼ばれる初期状態であれば、割れているのは表面に塗布された塗膜だけなので、急いで処置する必要はありません。それ以上にクラックが深刻な場合、具体的にはコンクリートの外壁そのものにひびが入ってしまっているような状態の場合、クラックの大きさに関わらず、早急に塗り替えを実施して下さい。クラックから雨水がコンクリート内部に侵入すると、中の鉄筋を侵食し、建物の強度が低下させてしまう恐れがあるからです。こうなっては鉄筋コンクリートも十分に性能を発揮できません。

④雨漏りが発生

雨漏りにはさまざまな原因が考えられます。もっとも多いのは強風で屋根の一部が飛ばされてそこから雨水が侵入するケースですが、外壁の塗膜が剥がれてそこから雨水が侵入するケースもあります。この場合、例えば屋根裏に大量のカビが発生したり、躯体が腐って建物の強度が落ちていることがあるため、すぐに専門家のチェックを受けて、外壁に問題があるようであれば、すぐに塗り替えをするなど対応して下さい。

 外壁の劣化速度は、使う塗料や環境によって大きく異なります。そのため素人ではなかなか判断が付きません。基本的には10年が経過した辺りから、ここで挙げた4つのポイントに近い症状が出ていないかを確認するようにし、気になる点があれば、専門家に相談して下さい。外壁塗装に関するご相談は、お近くの全国優良リフォーム会員まで。