オーナーなら知っておきたい建物管理の「真実」~エレベーター価格編~|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2020.12.28

オーナーなら知っておきたい建物管理の「真実」~エレベーター価格編~

オーナーなら知っておきたい建物管理の「真実」~エレベーター価格編~
いつまで高い料金払いますか?適正価格とは?

 エレベーターのメンテナンス、定期清掃、共用部の照明など、ビルやマンションの運営にはさまざまな費用がかかります。一つ一つは大した金額ではないかもしれませんが、年間で支払っている総額を見たら、きっとみなさん驚かれるはずです。しかし、「どうにかして安くしたい」と思っても、相場や基本的な価格を知らないと見直しはできません。今回はエレベーターの管理費用について考えてみたいと思います。

 以下は、建物管理に関するチェックリストです。まずはお手元の請求書等と見比べてみて下さい。

①POG点検費用

月額1万8000円以上の方は、見直しを検討した方が良いかもしれません。 地方だと、そもそも業者や物件数が少ないため、1万8000円くらいが相場だというケースもありますが、都心部だと1万8000円は割高の料金です。うまくいけば、これだけで年間10万円以上のコストを削減できることもあります。

②フルメンテナンス費用

設備は古くなればなるほど故障する確率が上がるため、メンテナンス代も高くなります。逆に新しいと、故障する確率は低いため、その分、費用は安くなります。築年数10月以内だと、月額5万円未満が相場です。もし5万円以上支払っているという方は、POG契約に変えたほうが得です。フルメンテナンスといっても、部材代も取られることがありますので、適正相場からすると、割高だといえるでしょう。

③築25年以上の方

築25年を超えてくると、リニューアル工事(大規模改修工事)の時期になります。修理修繕費用を出しても、数年でリニューアルという事もありますので、総合的判断が必要になります。

④リニューアル費用の見積もりを取りたい方

リニューアル代金は高額になるので、業者によって金額に大きな差があります。場合によっては、数百万円も変わることがあります。適正価格かどうかは、お近くの建物管理販売士に確認してみると良いでしょう。

⑤メーカーでメンテナンスをされている方

基本的に、メーカーに修理やメンテナンスを頼むと割高になることが多いです。長期で利用するものなので、適正価格を知らずに頼んでしまうと、後で後悔することになります。事前に必ず見積もりを取るようにしましょう。

⑥エレベーターを複数台お持ちの方

複数まとめて頼むと、割引価格が適用されることがあります。割引価格が適用されるかどうかは業者によって異なるので、事前に確認するようにしょう。

⑦エレベーターの修繕費用が高いため、分割の支払いにして欲しい方

エレベーター会社によっては、大規模改修の分割払いに対応していない場合もあります。突発的な出費であるにもかかわらず高額なため、場合によっては手元資金が枯渇して賃貸経営に支障をきたす可能性があります。いざという時のために、今使われているメンテナンス会社が、分割対応をしているのか確認しておいてください。

⑧現在のメンテナンス会社が住宅履歴情報を残していない方

国土交通省は、住宅履歴情報の蓄積・活用の指標を出しています。住宅履歴情報対応の管理をしていないメンテナンス会社では、後で工事履歴をもらえないことがあります。住生活カルテ(住宅履歴情報)等の利用店であるかどうかを、事前に確認しておくことをお勧めします。

 建物管理といっても、その業務は多岐にわたり、かかる業者も多いです。自分で一人では何が何だか分からないという方は、一度「建物管理販売士」にご相談下さい。エレベーターに関することはもちろん、建物に関するさまざまなことについて、的確にアドバイスしてくれるはずです。


一般社団法人 消費者建物管理協会
消費者建物管理協会(消管協)は、全国で1,200店を超える不動産会社、管理会社、メンテナンス会社、オーナー様が利用する団体です。『わかりずらい業界をわかりやすい業界へ 価格の見える化を進める 消費者建物管理協会』をモットーに、エレベーター・消防点検・貯水槽清掃・キュービクル・機械警備・空調・プロパンガス・電気料金・ゴミ収集費用といった建物管理の内容や価格にまつわるアドバイスを無償で行っております。お困りのお問合せは、住生活新聞で受付けております。法人・個人のお問合せは✉info@jsnp.co.jpまでお問合わせ下さい。協会よりご連絡させて頂きます。