グリース・トラップから悪臭・害虫が大発生! 退去者続出、近隣からクレームが殺到|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2018.08.06

グリース・トラップから悪臭・害虫が大発生! 退去者続出、近隣からクレームが殺到

グリース・トラップから悪臭・害虫が大発生! 退去者続出、近隣からクレームが殺到
先日、地元のあるマンションの前を歩いていると、生ゴミが腐ったような悪臭がしました。ゴミ置き場でもあるのかと思いきやそうではなく、原因はマンション1階に入居する飲食店の「グリース・トラップ」にありました。
 「グリース・トラップ」とは、調理の過程で出た食用油や食べ物の脂肪、残飯、野菜くずなどが下水に直接流出するのを防ぐための阻集器です。ご存知ない方もいるようですが、法律や保健所により、定期的に清掃・メンテナンスを行い、清潔な状態に保つことが義務付けられています。管理を怠るとさまざまな不具合が生じ、他の入居者や近隣の住民に多大な迷惑を掛けてしまいます。
 まず考えられるのは配水管の詰まりです。油脂などでいったん詰まりが起きると、これをもとの状態に戻すのには結構な費用がかかります。定期清掃にはもちろん手間暇がかかりますし、業者に外注したらそれなりのコストもかかりますが、詰まりの解消にかかる費用に比べたら微々たるものです。少し規模の大きいビルでは、数百万円かかることもあります。
 次に怖いのは悪臭です。水や廃油は、そのまま放置しておくと腐って臭いを発します。悪臭はトラップ内だけに留まらず、配管を伝って調理場や客席にも拡散します。夏場ともなれば、呼吸することさえ困難になります。
臭いはさらに、住居や共有スペースにも広がることがあります。こうなってしまってはもう手遅れです。悪臭に耐えられなくなった入居者や近隣住民からクレームが出るのはもちろん、最悪の場合、健康を害されたとして訴えられてしまう可能性すらあります。退去者が続出するような事態になれば、経営的にも大打撃です。
 また、不衛生な「グリース・トラップ」は、しばしば害虫の温床にもなります。ゴキブリやチョウバエ、蚊など、目にするだけでも背中に虫唾が走るような害虫を引き寄せ、建物や地域の衛生状態を脅かします。コレラ菌や赤痢菌、ペスト菌、O157などの、健康被害を引き起こす病原菌が発生することもあります。害虫・病原菌は、隣家にも広がりますので、下手をすれば近所も含めたあたり一帯が「不衛生」のレッテルを貼られかねません。
さて、ここで問題となるのは誰が「グリース・トラップ」の設置、メンテナンスの費用を負担するのかということです。これは、基本的には借主である飲食店経営者が負担しなければなりません。しかし、テナントが退去してしばらく経ってから悪臭が発生した場合はどうでしょうか。原因が特定でき、かつ現在の所在が分かっていれば、費用を請求することは可能です。しかし、中には連絡先が分からなかったり、原因が特定できないケースもあります。この場合は、オーナーが費用を自分で負担して対処するしかありません。こうした事態を防ぐためには、退去の際にグリース・トラップの清掃状況を確認し、万が一の場合に備えて連絡先を確認しておくことをお勧めします。
 「グリース・トラップ」の管理の重要性についてはお分かり頂けたと思いますが、きちんと管理するには大変な手間暇やコストがかかります。逆に言えば、手軽かつ少ないコストで管理できる方法があれば、「グリース・トラップ」が不衛生な状態になることはありません。例えば、日本アクアバイオの水質浄化装置「エヌ・ティー・アクア」を導入すれば、それが可能になります。愛知県の居酒屋チェーンは、忙しい時は週1回の清掃にも手が回らず、ひどい状態なってしまうことがあったそうですが、「導入後は、清掃が楽になり、臭いも気にならなくなりました」と話します。
 また、同じく愛知県内にある洋菓子製造販売店は、毎月1回業者に依頼して清掃していたものの、夏場は臭いがひどく困っていたそうです。ところが導入後は、「閉店後にタイマーで動かしておくだけで、悪臭が気にならなくなりました」と、期待以上の効果に驚いていました。
 今からでも遅くはありません。入居中のテナントに「グリース・トラップ」の管理がどうなっているのか確認してみて下さい。もしも問題があるようなら、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談してみてはいかがでしょうか。