築古年の設備交換~修理と新品交換どちらがお得?~|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2018.01.08

築古年の設備交換~修理と新品交換どちらがお得?~

築古年の設備交換~修理と新品交換どちらがお得?~
築年数が経過して古くなってくると、設備の入れ替えを考える時期がやってきます。そんな時、キッチンやユニットバスはまだ使えそうだからと、「ダイノックシートを貼った方が良いのか?」「塗装仕上げにした方が良いのか?」と、修理をするか新品に交換するかで悩むことがあると思います。
 このような場合、とりあえず安い方で済ませてしまおうと、安易に考えてしまうオーナー様も多いのではないでしょうか?
大切なのは、目先の経費ではなく投資として考えることです。“壊れたものを直す”というのであれば、それは経費として考えなければなりません。しかし、中途半端にリフォームをしても、結果的に部屋が埋まらなかったら、かけたお金は全て無駄になってしまいます。
 例えば、費用15万円をかけてユニットバスの塗装工事(修繕)をしたとします。その耐用年数は10年です。一方、40万円をかけて新品に交換すると、耐用年数は20年になります。両者の差額25万円を耐用年数の割合で割ってみると、投資額は12.5万円と算出されます。

このことからリフォームに投資する場合は、

①入居者が決まることを第一と考える(稼働率を上げる)
②家賃が値上がりできる。空室期間が短くなることを考える(収入を増やす)

この2点を考えて行わなければなりません。

①25万円多く投資したとしても、半年以上空いていたものが1ヶ月で決まったとしたら、その投資は成功だと言えるでしょう
②家賃を1000円引き上げることができたら、利回り10%の投資をしたと言うことになりますので、銀行に預けるよりも良い投資をしたということになります

 お客様からの相談事例をご紹介します。青森駅から車で40分。畑の真ん中で近くには商業施設はありません。20室中15室が空室という物件です。ほとんどの部屋が2年以上の長期空室で困っていました。そこで1室50万円をかけて差別化(投資)リフォームをしました。

①浴室テレビ3万円
②浴室乾燥機2万円
③ブロックキッチン➡システムキッチン15万円
④温水洗浄便座・TV付きドアホン3万円
⑤クッションフロア➡硬質塩ビタイル2万円。工事代25万円

 稼働率を上げるためには、他の物件にはない差別化リフォームをしなければなりません。今回のケースでは、浴室TVや浴室換気乾燥機などがそれにあたります。お客様がどちらの物件にしようか考えた時に、「浴室で洗濯が干せる、TVが見れる」と言うことであれば、同じ家賃であればこちらの物件の方が先に決まるでしょう。
 投資と考えた場合も、2年以上空いていたものが6ヶ月で全室満室になりましたので、月額3万8000円、年間45万6000円の収入増になりますので、投資金額は1年間で回収できます。
 ポイントは、目先の費用に惑わされずに、経費と投資の考えを明確にすることです。上手にリフォームすれば、銀行や株式投資よりも利益は大きいのです。もう一度、今の見積もり箇所見直しをしてみてはいかがでしょうか?
築古年の設備交換~修理と新品交換どちらがお得?~