自転車置き場が荒れれば入居率も低下⁉|コラム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
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2017.10.16

自転車置き場が荒れれば入居率も低下⁉

自転車置き場が荒れれば入居率も低下⁉
自転車管理シールで手軽に問題を解決

アパート・マンションの駐輪場にはしばしば、入居者以外の人が勝手に自転車を置いていたりします。割を食うのは入居者であり、駐輪場が荒れる原因にもなります。今回は駐輪場の管理方法についてまとめました。
「管理がずさん」というイメージに直結

 街を歩いていると、マンション前の歩道の脇に無造作に留め置かれた大量の自転車を目にすることがあります。マンション敷地内の駐輪スペースだけでは収まりきらないため、入居者が勝手に置いているのです。本来、敷地内の駐輪場は、建物の部屋数を踏まえた上で置ける台数を割り出しているはずです。したがって、敷地外に置かなければならないほど、駐輪場が自転車でいっぱいになってしまうことはないはずです。それなのになぜ?
 要はきちんと管理されていないから、こういう事態が起こるのです。自転車が収まりきらない最大の原因は、本来そこにあるべきでない自転車が混じっていることにあります。つまり、入居者以外の自転車が止まっていたり、以前住んでいた入居者が放置していった自転車が止まっていたりするのです。最近のマンションは、自転車置き場がエントランスを通り抜けたところにあったり、駐輪場自体に鍵がかかったりしているたりするので、少なくとも関係者以外の人が勝手に自転車を置くことはできません。しかし、少し古いマンションだと、駐輪スペースが誰でも入れる作りになっているため、近隣の住人が勝手に自転車を置いていたりします。放置自転車が増えれば建物の景観にも悪影響が出ますし、入居者の印象も悪くなります。内見に訪れた方がそんな状況を目の当たりにしたらどう思うでしょうか?きっと「管理がずさんだ」と思って、入居をためらってしまうかもしれません。

不要な自転車かどうかが一目瞭然

 それでは、自転車置き場の管理は具体的にどのように行ったら良いのでしょうか。最初に考えられるのは、ゲートを設けて入居者以外が利用できないようにする方法です。設置に多少のコストがかかるのと、扉を取り付けるためのスペースが必要になるので、どの物件でもできるわけではありません。最も手軽な方法は、自転車管理シールを使った管理です。自転車を所有する入居者全員に専用のシールを貼ってもらい、シールのない自転車は不法に置かれた自転車だと判断して撤去してしまいます。毎年新しいシールに更新していけば、以前住んでいた入居者が放置していたものかどうかも一目で判断できます。昨年、放置自転車で溢れかえった駐輪場を整理するために自転車シールを導入したオーナーは、「シールは1枚100円程度です。これで自転車置き場が整理され、物件のイメージがよくなるのであれば安いものです」と話していました。シールを配るのに多少の手間はかかりますが、貼ってさえもらえれば、あとはたまに状況を確認するだけで事足ります。
 また、もともと駐輪スペースが狭く、ゲートやシールだけでは整理できなという場合は、収容力を高めることから始めましょう。例えば、2段式の駐輪ラックを導入しれば収容力は倍になります。ラックによって自転車の並びも整理されるので、駐輪場の見た目が格段に良くなります。収容台数により値段は異なりますが、数十万円~の費用がかかります。ファミリー向けの物件の場合は、1住戸に付き2~3台分の駐輪スペースが必要になることもあると思います。
たかが自転車置き場と思う方もいるかも知れませんが、こうした細かい所にまで気を配るのが本当の管理だと思います。入居率にも影響を及ぼしかねない重要な管理ポイントですので、マンションなどをお持ちの方はぜひ、駐輪場がどうなっているか確認してみて下さい。