輸入建材をふんだんに使った結果、2人揃って体調不良に
リフォームで使用する建材や接着剤、塗料などには、人体に悪影響を与える恐れのある有害物質が含まれていることがあります。もちろん、それがわずかであればほとんど気にする必要はないのですが、有害物質を含むものをいくつも使用すると、どこかで人体に悪影響が出るかもしれません。今回は、DIYリフォームで健康被害が出た事例をご紹介します。
埼玉県さいたま市に在住の反田敬之さん・恵子さん夫妻。結婚から5年経ったのを機に、県内で中古の戸建住宅を購入して引っ越しました。
中古を購入したのは、ご自分らでDIYリフォームをしたかったからだそうです。もともと何かを作るのが好きなお2人は、以前暮らしていた賃貸マンションでも、収納棚やテーブルなどを自作していたそうで、新居では家具だけでなく、水回りや床など、できるところはすべて自分達でリフォームしようと意気込んでおられました。
新居で生活しながら、仕事の合間を縫ってリフォームしたため、完成までには8カ月を要しました。しかし、時間をかけて丁寧に工事を進めた甲斐あって、お二人とも大満足の仕上がりとなりました。しかし、
「これで、ようやく本当の新生活がスタートする」
と期待に胸を膨らませて居られたのも束の間、工事が終わってひと月ほどした頃から夫婦の体調に異変が表れ始めました。
最初に体調不良を訴えたのは恵子さんでした。身体は丈夫で、それまであまり体調を崩したことがなかったのにも関わらず、日常的に眩暈と頭痛を感じるようになったというのです。
それでも「寝ていればそのうち治るだろう」と、このときは特に病院にもいかず、生活を続けていました。しかし、そのうちに今度は敬之さんにも、恵子さんと同じような症状が出始めました。さすがに二人そろって体調不良となれば、何が原因なのか突き止めないわけにはいきません。二人は揃って、市内の病院で診察を受けました。ところが、検査では原因が分からず、頭痛薬などの薬を処方してもらっただけでした。
もちろん、根本的な原因が分からない以上、頭痛薬で一時的に症状が和らいでも、薬が切れればまた元の状態に逆戻りです。そんな日が何日か続いたある日、敬之さんはネットである記事を見つけました。それは、「住宅リフォームによる健康被害」について書かれたものでした。
「『日本の基準で製造されていない輸入建材の中には、多くの有害物質が含まれているものがあるので注意が必要』と書かれていました。実は、うちのリフォームでは壁紙をはじめ、多くの輸入建材を使っていたのです」
原因はこれかもしれないと感じた敬之さんは、すぐに知り合いの建築士に連絡。購入履歴などから、使った建材にどの程度、有害物質が含まれているのかなどを調べてもらいました。その結果、壁紙と床材、塗料に一定量の有害物質が含まれていたことが分かりました。
「個別に使う分にはまったく問題ないようなのですが、うちはあれもこれも使っていったため、家中から有害物質が放出されるような状況になってしまったようです・・・」
敬之さんと恵子さんは建築士と相談のすえ、壁紙とフローリングについては有害物質の含有量が極めて少ない国内メーカーのものに交換し、さらに家の各所に24時間換気を追加設置しました。建築士によれば、これだけでも住環境はだいぶ変わり、しばらくすれば2人の症状も改善するだろうとのことでした。
再リフォームからひと月ほどした頃には、2人は眩暈や頭痛に悩まされることはなくなり、今では快適な生活を楽しんでいるそうです。
「見た目にばかりこだわってしまった結果、一番肝心なところを見落としていました。もちろん、輸入建材が悪いわけではありません。要はどれだけ使うか、バランスだと思います」
DIYリフォームをする際は、使用する建材のデータにもきちんと目を通すようにして下さい。不安がある方は、一度、お近くの全国優良リフォーム会員に相談してみると良いでしょう。
リフォームで使用する建材や接着剤、塗料などには、人体に悪影響を与える恐れのある有害物質が含まれていることがあります。もちろん、それがわずかであればほとんど気にする必要はないのですが、有害物質を含むものをいくつも使用すると、どこかで人体に悪影響が出るかもしれません。今回は、DIYリフォームで健康被害が出た事例をご紹介します。
埼玉県さいたま市に在住の反田敬之さん・恵子さん夫妻。結婚から5年経ったのを機に、県内で中古の戸建住宅を購入して引っ越しました。
中古を購入したのは、ご自分らでDIYリフォームをしたかったからだそうです。もともと何かを作るのが好きなお2人は、以前暮らしていた賃貸マンションでも、収納棚やテーブルなどを自作していたそうで、新居では家具だけでなく、水回りや床など、できるところはすべて自分達でリフォームしようと意気込んでおられました。
新居で生活しながら、仕事の合間を縫ってリフォームしたため、完成までには8カ月を要しました。しかし、時間をかけて丁寧に工事を進めた甲斐あって、お二人とも大満足の仕上がりとなりました。しかし、
「これで、ようやく本当の新生活がスタートする」
と期待に胸を膨らませて居られたのも束の間、工事が終わってひと月ほどした頃から夫婦の体調に異変が表れ始めました。
最初に体調不良を訴えたのは恵子さんでした。身体は丈夫で、それまであまり体調を崩したことがなかったのにも関わらず、日常的に眩暈と頭痛を感じるようになったというのです。
それでも「寝ていればそのうち治るだろう」と、このときは特に病院にもいかず、生活を続けていました。しかし、そのうちに今度は敬之さんにも、恵子さんと同じような症状が出始めました。さすがに二人そろって体調不良となれば、何が原因なのか突き止めないわけにはいきません。二人は揃って、市内の病院で診察を受けました。ところが、検査では原因が分からず、頭痛薬などの薬を処方してもらっただけでした。
もちろん、根本的な原因が分からない以上、頭痛薬で一時的に症状が和らいでも、薬が切れればまた元の状態に逆戻りです。そんな日が何日か続いたある日、敬之さんはネットである記事を見つけました。それは、「住宅リフォームによる健康被害」について書かれたものでした。
「『日本の基準で製造されていない輸入建材の中には、多くの有害物質が含まれているものがあるので注意が必要』と書かれていました。実は、うちのリフォームでは壁紙をはじめ、多くの輸入建材を使っていたのです」
原因はこれかもしれないと感じた敬之さんは、すぐに知り合いの建築士に連絡。購入履歴などから、使った建材にどの程度、有害物質が含まれているのかなどを調べてもらいました。その結果、壁紙と床材、塗料に一定量の有害物質が含まれていたことが分かりました。
「個別に使う分にはまったく問題ないようなのですが、うちはあれもこれも使っていったため、家中から有害物質が放出されるような状況になってしまったようです・・・」
敬之さんと恵子さんは建築士と相談のすえ、壁紙とフローリングについては有害物質の含有量が極めて少ない国内メーカーのものに交換し、さらに家の各所に24時間換気を追加設置しました。建築士によれば、これだけでも住環境はだいぶ変わり、しばらくすれば2人の症状も改善するだろうとのことでした。
再リフォームからひと月ほどした頃には、2人は眩暈や頭痛に悩まされることはなくなり、今では快適な生活を楽しんでいるそうです。
「見た目にばかりこだわってしまった結果、一番肝心なところを見落としていました。もちろん、輸入建材が悪いわけではありません。要はどれだけ使うか、バランスだと思います」
DIYリフォームをする際は、使用する建材のデータにもきちんと目を通すようにして下さい。不安がある方は、一度、お近くの全国優良リフォーム会員に相談してみると良いでしょう。