“無料調査”にご用心
「工事中断」で脅して追加料金を迫る悪質業者
悪質なリフォーム業者によるトラブルが頻発しています。2008年以降、その数は年々増えていて、国民生活センターには1万件近い相談寄せられているそうです。悪質な手口に引っかからないようにするためにはどうしたら良いのか。実際にあったトラブル被害から対策を検証してみたいと思います。
①一人暮らしのAさんのケース
3年前にご主人をなくされ、築30年の木造戸建に1人暮らしをされているAさん。年齢は71歳。ある日、「この地区の担当を任されたのでご挨拶に来ました」と、地元のリフォーム会社の営業マンと名乗る人物がやってきました。最初は挨拶だけで帰ったものの、数日おきにやってきては世間話をしていくようになり、次第に親しくなっていきました。
そんなある日、その人物は「今月はノルマ達成が厳しそうで、とりあえず調査だけでもやらせてくれませんか?お金はかからないので、ちゃんと営業しているという実績だけでも作りたいんです」という相談を持ち掛けられました。何度か話しをする中で「この人は良い人だな」と感じていたAさんは、「無料なら」と無料の調査を頼むことにしました。
世の中、タダほど怖いものはありません。案の定、調査が終わると営業マンは、「排水管が傷んでいて、このまま放置していたらそのうち破裂して辺り一面水浸しになってしまいますよ。すぐにでもリフォームしましょう」と、提案してきました。ご主人がご存命であればともかく、Aさんには話が本当かどうか分かるはずもありません。
「ご近所にも迷惑をかけることになりますよ・・・」
「事が起きた後だと、費用は倍かかりますよ・・・」
散々、不安をあおられたAさんは結局、45万円の配水管修理の契約を結んでしまいました。
修理は数日後に行われましたが、業者がいたのはわずか1時間程度。「そんなに早く終わるものなのだろうか」と、Aさんは疑問を感じたものの、一方で「これで人様に迷惑をかけることはないだろう」という安心感もあり、一応は納得しました。ところが、話はこれだけでは終わりませんでした。確認のサインをもらいにやってきた例の営業マンは、「この間の調査では分からなかったのですが、他にも状態の悪い箇所がいくつか見つかったのでついでに直しておきました」と言って、追加の修理代として10万円の請求書を渡してきたのです。びっくりしたAさんは、「そんな修理はお願いしていない」と突っぱねようとしたものの、営業マンは「それだと私が上司から叱責されて、自分で弁済しなければならなくなってしまいます」と食い下がってくる始末。高齢なAさんは、さすがに最後は疲れてしまい、サインをしてしまいました。
この話を後で聞いたAさんの息子さんは、「これはおかしい」と思って、ネットでこのリフォーム業者について調べるとともに、知り合いの工務店に頼んで、配管の修理状況を調査してもらうことにしました。
まず分かったのは、リフォーム会社はあちこちの掲示板に“悪質業者”として名前が挙がっている問題会社であるということでした。おまけに、配管には修理した形跡は一切なく、傷んでいるといっても経年並の劣化程度のもので、すぐに交換を必要とするような状況ではありませんでした。要は、人の良い高齢者を狙った悪質な詐欺だったというわけです。
「無料点検」を謳って高額なリフォーム工事を契約させる悪質業者は、全国に何万といます。高齢な親御さんをお持ちの方は、普段から注意をしておく必要があります。リフォームに限らず、高額な商品の購入を勧められた場合は、すぐに自分だけで判断せずに、必ず家族に相談するようにと、ご両親と取り決めておくようにしましょう。
②外壁塗装を頼んだBさんのケース
Bさん宅は築20年。外壁塗装の劣化が激しく、手で触ると白い粉が付く、いわゆるチョーキング現象が発生したため、たまたまチラシで見かけた塗装会社に外壁の塗り直しを依頼。何度か見積りを取った後、約80万円で契約しました。
近所とのトラブルもなく、作業は順調に進んでいたかのように見えましたが、最後の段階になって突如Bさんは、業者から「外壁の傷みが予想以上で、塗装をキレイに仕上げるためにいくつか追加工事を行った」という報告を受けました。「そんな話は聞いていない」と突っぱねようとしたものの、「納得してくれないのであれば、この先、作業を進めることはできない」と業者も強気。こんな中途半端な状態で作業を放り出されても困ると思ったBさんは、やむを得ず追加費用20万円を支払うことにしました。
後から高額な追加料金を請求してくる業者もたくさんあります。トラブルを防ぐためには、事前のリサーチが大切です。その業者が過去にトラブルを起こしていないか、ネットで調べたり、消費者関係の第三者機関に問い合わせするなどして、きちんと下調べするようにしましょう。
リフォームを巡るトラブルは、日々どこかで起きています。安心・安全のリフォームは、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談ください。
「工事中断」で脅して追加料金を迫る悪質業者
悪質なリフォーム業者によるトラブルが頻発しています。2008年以降、その数は年々増えていて、国民生活センターには1万件近い相談寄せられているそうです。悪質な手口に引っかからないようにするためにはどうしたら良いのか。実際にあったトラブル被害から対策を検証してみたいと思います。
①一人暮らしのAさんのケース
3年前にご主人をなくされ、築30年の木造戸建に1人暮らしをされているAさん。年齢は71歳。ある日、「この地区の担当を任されたのでご挨拶に来ました」と、地元のリフォーム会社の営業マンと名乗る人物がやってきました。最初は挨拶だけで帰ったものの、数日おきにやってきては世間話をしていくようになり、次第に親しくなっていきました。
そんなある日、その人物は「今月はノルマ達成が厳しそうで、とりあえず調査だけでもやらせてくれませんか?お金はかからないので、ちゃんと営業しているという実績だけでも作りたいんです」という相談を持ち掛けられました。何度か話しをする中で「この人は良い人だな」と感じていたAさんは、「無料なら」と無料の調査を頼むことにしました。
世の中、タダほど怖いものはありません。案の定、調査が終わると営業マンは、「排水管が傷んでいて、このまま放置していたらそのうち破裂して辺り一面水浸しになってしまいますよ。すぐにでもリフォームしましょう」と、提案してきました。ご主人がご存命であればともかく、Aさんには話が本当かどうか分かるはずもありません。
「ご近所にも迷惑をかけることになりますよ・・・」
「事が起きた後だと、費用は倍かかりますよ・・・」
散々、不安をあおられたAさんは結局、45万円の配水管修理の契約を結んでしまいました。
修理は数日後に行われましたが、業者がいたのはわずか1時間程度。「そんなに早く終わるものなのだろうか」と、Aさんは疑問を感じたものの、一方で「これで人様に迷惑をかけることはないだろう」という安心感もあり、一応は納得しました。ところが、話はこれだけでは終わりませんでした。確認のサインをもらいにやってきた例の営業マンは、「この間の調査では分からなかったのですが、他にも状態の悪い箇所がいくつか見つかったのでついでに直しておきました」と言って、追加の修理代として10万円の請求書を渡してきたのです。びっくりしたAさんは、「そんな修理はお願いしていない」と突っぱねようとしたものの、営業マンは「それだと私が上司から叱責されて、自分で弁済しなければならなくなってしまいます」と食い下がってくる始末。高齢なAさんは、さすがに最後は疲れてしまい、サインをしてしまいました。
この話を後で聞いたAさんの息子さんは、「これはおかしい」と思って、ネットでこのリフォーム業者について調べるとともに、知り合いの工務店に頼んで、配管の修理状況を調査してもらうことにしました。
まず分かったのは、リフォーム会社はあちこちの掲示板に“悪質業者”として名前が挙がっている問題会社であるということでした。おまけに、配管には修理した形跡は一切なく、傷んでいるといっても経年並の劣化程度のもので、すぐに交換を必要とするような状況ではありませんでした。要は、人の良い高齢者を狙った悪質な詐欺だったというわけです。
「無料点検」を謳って高額なリフォーム工事を契約させる悪質業者は、全国に何万といます。高齢な親御さんをお持ちの方は、普段から注意をしておく必要があります。リフォームに限らず、高額な商品の購入を勧められた場合は、すぐに自分だけで判断せずに、必ず家族に相談するようにと、ご両親と取り決めておくようにしましょう。
②外壁塗装を頼んだBさんのケース
Bさん宅は築20年。外壁塗装の劣化が激しく、手で触ると白い粉が付く、いわゆるチョーキング現象が発生したため、たまたまチラシで見かけた塗装会社に外壁の塗り直しを依頼。何度か見積りを取った後、約80万円で契約しました。
近所とのトラブルもなく、作業は順調に進んでいたかのように見えましたが、最後の段階になって突如Bさんは、業者から「外壁の傷みが予想以上で、塗装をキレイに仕上げるためにいくつか追加工事を行った」という報告を受けました。「そんな話は聞いていない」と突っぱねようとしたものの、「納得してくれないのであれば、この先、作業を進めることはできない」と業者も強気。こんな中途半端な状態で作業を放り出されても困ると思ったBさんは、やむを得ず追加費用20万円を支払うことにしました。
後から高額な追加料金を請求してくる業者もたくさんあります。トラブルを防ぐためには、事前のリサーチが大切です。その業者が過去にトラブルを起こしていないか、ネットで調べたり、消費者関係の第三者機関に問い合わせするなどして、きちんと下調べするようにしましょう。
リフォームを巡るトラブルは、日々どこかで起きています。安心・安全のリフォームは、お近くの全国優良リフォーム会員にご相談ください。