損をしない住まいづくりとは?賢い補助金制度の使い方|リフォーム|住生活を支える新聞株式会社のWebマガジン
豆知識

2019.01.14

損をしない住まいづくりとは?賢い補助金制度の使い方

損をしない住まいづくりとは?賢い補助金制度の使い方
快適リフォーム!余った予算を使って
店舗スペースを2LDKに大改装


 世の中にはさまざまな補助金・助成金制度があり、リフォームの際に利用できるものも非常に多く存在します。できるだけ少ない資金で住まいを快適にするためにも、是非、うまく活用しましょう。成功事例をいくつかご紹介したいと思います。
 今回ご紹介するのは、神奈川県藤沢市にある、11月に70歳を迎えたばかりのAさんご夫婦のお宅です。昭和45年に建てられた木造2階建てで、延べ床面積は101㎡。旧耐震の建物で、長い間手入れもされていなかったためあちこちに痛みが生じていました。改修前に行った住宅診断による耐震評価は0.21。普通に考えたら、大きな地震が来たら一たまりもありません。もはや待ったなしの状態でした。
 今回の改修工事は、①「耐震金具などを用いて構造を補強」 ②「床・壁・天井などの改修」 ③「外装の修繕」 ④「家具類の固定」の4点に絞って行われました。
 ご夫婦は高齢なこともあり、あまり費用をかけることはできません。お二人がご用意された予算は200万円でした。さいわいにも、内装については特別なリクエストはなく、傷んでいるところをキレイにしてくれれば良いとのことでした。壁紙の張り替えなど、必要最小限の工事に押さえてコストを抑えることにしました。しかし、耐震補強に関しては手を抜くことはできません。しっかりやろうと思うと、どうしても100万円ほど予算をオーバーしてしまいます。そこで、工事を請け追ったリフォーム会社は、行政が行っている「耐震改修支援事業」を利用することを提案しました。補助金がもらえるのは工事完了後となるため、一時的に費用を負担しなければなりませんが、状況を考えると悩んでいる暇はありません。Aさんは300万円を用意して、工事を依頼することにしました。改修前は歩くだけで家のあちらこちらから「ギシギシ」という音が聞こえていたそうですが、工事完了後はそうした音は一切聞こえなくなったそうです。耐震評価も1.15になりました。総工事費は280万円、このうちAさんが負担したのは198万円。残りの82万円は補助金で賄うことができました。

「夜中に強風が吹くと、揺れときしむ音で眠ることができませんでした。これからは安心して眠ることができます」

居住スペースが倍になり快適さアップ

 次の事例は、川崎にお住いのBさん宅です。建築年は昭和51年。木造2階建てで1階は店舗。延床面積は約98㎡の建物です。工事内容は、①「耐震補強」 ②「使われていない1階部分を2LDKに変更」 ③「キッチンの交換」 ④「玄関回りの改修」 ⑤「基礎部分の新設」の5つ。住宅診断の結果は0.18。こちらも耐震性についてはかなりの不安がありました。
 Bさんの予算は180万円。対して工事全体の見積りは270万円でした。不足分を補うために耐震改修支援事業の補助金を申請した結果、耐震改修にかかる140万円のうち105万円が補助されることになりました。残った予算は145万円。これだけあれば、残りの工事もすべて見積り通りにできます。改修後の評価点は1.15にまで上昇。これなら大きな地震が来ても大丈夫です。 一度のリフォームで利用できる補助金・助成金制度は一つとは限りません。耐震やバリアフリー、省エネなど、色々なリフォームを組み合わせることで、一度に複数の制度を利用することもできます。みなさんもご自宅をリフォームする際には、是非、補助金制度の利用を検討してみて下さい。ご相談はお近くの全国優良リフォーム会員まで。

「耐震性が上がっただけでなく、居住スペースも倍になり、生活が快適になりました。すべてを自己負担で賄わなければならないとなると、さすがにまとめてはできませんが、補助金を活用することで、一度で工事を終わらせることができたので、とても満足しています」

 耐震改修工事には意外とお金がかかります。自己資金だけでやろうとすると、他の部分のリフォームにまで費用を割くことができなくなってしまいます。補助金をうまく利用すれば、余った予算で水回りや外装などの改修もでき、快適さがアップします。耐震改修を検討されている方は、是非一度、お近くの全国優良リフォーム会員に相談してみて下さい。